
1.煮込み料理といっても、自動で調理してくれる便利家電を使うわけだから世話がない。
2.娘は幼いころから自分のことは自分でしてしまうので世話がない。
3.ついさっき仕事中に注意されたばかりなのに、もう同じミスをしていて世話がない。
4.自ら提案したことに文句を言うなんて世話がない。
例文1と2は、「手がかからない」という意味で「世話がない」を使用した文章です。1つ目は、スイッチを入れるだけで自動で作ってくれる家電を使うため、煮込み料理にもそれほど面倒な手間がないという内容ですね。2番目の例文は、幼少のときから自分自身の周りのことをすませてしまう女の子について、親からすると手がかからずに助かっていることを表現しています。
「あきれるほど、どうしようもない様子」の意味で「世話がない」を用いているのは3と4の例文です。3の例文は、ミスを指摘されたあとすぐに同じ失敗を繰り返している様子を見て、あきれてしまってどうしようもないと言っています。4番目は、自分の提案に自ら文句をつけている人に対して、あきれてものが言えないという例文です。
「世話がない」の類義語は?違いは?

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次に、「世話がない」の類義語を確認していきます。ここでは、「あきれるほど、どうしようもない様子」という意味の「世話がない」の類語を見ていきましょう。
その1「開いた口が塞がらない」
「開いた口が塞がらない」は日常でよく使う表現ではないでしょうか。「驚きあきれてしまう様子」を意味します。予想もしない他人の言動にあきれてしまった人を想像すると、確かに口をあんぐりと開けている姿が思い浮かびますよね。「何度も怒られたことをまた繰り返すなんて、開いた口が塞がらないよ」などと使えます。
その2「二の句が継げない」
「二の句が継げない」は「驚きあきれて言葉が続かない」という意味を表します。「二の句」とは「にのく」と読み、「次の言葉」という意味です。「息子が大学をやめて世界旅行に出発したと聞かされ、二の句が継げなかった」などと使えるでしょう。
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