端的に言えば悪気を回すの意味は「邪推する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたので雑学にも詳しい。一緒に「悪気を回す」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/タケル
某国立大で日本語学を専攻。どうも考え過ぎる性格のようで、ビジネスの世界には裏の流儀があるだろうとか、つい悪気を回してしまう。もっと過去の失敗を反省して、スキルアップできるように精進したい。
「悪気を回す」の意味は?
「悪気を回す」には、次のような意味があります。
意地悪く推量する。邪推する。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「悪気を回す」
「悪気を回す」(わるぎをまわす)とは、「意地悪く推量する、邪推する」という意味の慣用句です。他人に対して好意的な考えを持つのではなく、むしろ悪意を持って想像する、といった意味になります。
「悪気を回す」の語源は?
次に「悪気を回す」の語源を確認しておきましょう。
「悪気」には「相手に害を与えたりだまそうとしたりする気持ち」といった意味があります。「悪意」も同じです。一方で「回す」には、多くの意味があることを理解しておかなければなりません。「回転させる」「周囲を取り巻くようにする」はもちろん、「送り渡す」(「連絡を回す」など)「必要となる場所へ移す」(「送迎車を回す」など)「物事を滞りなく進める」(「当番を回す」など)などもあります。そして「悪気を回す」の「回す」ですが、その場合は「配慮などを行き渡らせる」という意味です。「気を回す」や「手を回す」などがこれに当たります。
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