国語言葉の意味

「枯れ木に花」の意味は3つ!語源は花咲か爺さんじゃない!使い方や類義語と共に元塾講師ライターが解説!

よぉ、桜木建二だ。「枯れ木に花」と聞くと、昔話の「花咲か爺さん」を連想する人も多いだろう。「枯れ木に花を咲かせましょう!」と言いながら、灰を撒き、枯れた桜を満開にするシーンは有名だな。

しかし「枯れ木に花」が、そんな奇跡を表す言葉でもありつつ、全部で3つの意味を持つことは、あまり知られていない。実は様々な場面で使えることわざなんだ。

今回は大学で日本語や日本文学について学び、塾講師時代には国語の指導に力を注いでいたというカワナミを呼んだ。一緒に詳しく解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

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ライター/カワナミ

大学で日本語と日本文学について学び、言葉の楽しさを伝えたい!と、塾講師時代には国語の授業に力を入れていた。言葉を知ると世界が広がると、本気で信じている。

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「枯れ木に花」の意味・語源まとめ

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「枯れ木に花」の意味と語源について見ていきましょう。

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「枯れ木に花」の意味は「衰えたものが再び栄えること」

「枯れ木に花」を辞書で調べると、次のように記されています。

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いったん衰えたものが再び栄えることのたとえ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「枯れ木に花」

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更に細かく意味を見ていくために、同じ意味の「枯れ木に花咲く」も調べてみました。

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① 衰えはてたものが再び栄える時を迎えることのたとえ。こぼくに花咲く。枯れたる木にも花咲く。
※玉塵抄(1563)五二「槁木生レ花発二大機一啓二大用一、〈略〉かれ木に花のさいたことぞ」
② 望んでも不可能なことのたとえ。転じて、本来、不可能と思われることが不思議の力によって実現することのたとえにいう。枯れたる木にも花咲く。
③ (「文選‐七」にある曹植の文「弁言之艷、使二窮沢生一レ流、枯木発レ栄」によるか) 実際とは違った嘘やつくりごとを話して、もっともらしく他人をだますこと。
※雑俳・蝉の下(1751)「仲人の口は枯木にも花」

出典:精選版 日本国語大辞典(小学館)「枯木に花咲く」

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「枯れ木に花」の意味は、端的に言うと「衰え果てたものが再び栄えることのたとえ」です。まさしく、すっかり枯れてしまった木に再び花が咲くように、誰もがもう無理だと諦めるような状況や物事が再び勢いを取り戻すことを表します。

また、そういった奇跡のようなことは「望んでも不可能なこと」を例える場合にも用いられ、転じて「不思議の力によって実現すること」「奇跡」といった内容で使うことも可能です。「花咲か爺さん」のお話では、1と2の両方の意味で使われていると考えられますね。

さらには「嘘や作り事、お世辞などで取り繕うこと」という意味も持っています。何もない枯れ木を作り物の花で飾り立てるというイメージです。

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「枯れ木に花」「枯れ木に花咲く」「枯れたる木にも花咲く」は、表現は異なるが、すべて同じ意味で使われるぞ。決まった形がないのは面白いな。

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「枯れ木に花」の語源は「枯れ木に花が咲くような奇跡」

「枯れ木に花」の語源は、言葉の通り「枯れた木に花が咲くこと」にあります。枯れ木とは、すでに生気を失い、命を終えた木のこと。そこに突然、花が咲くのですから魔法や神通力といった不思議の力が働いていても、おかしくないとすら錯覚してしまいます。

それもそのはず。実は「枯れ木に花」には、すべてのものを救うという千手観音信仰といった仏教の思想が含まれています。千手観音の力は、枯れた木にすら花を咲かせるのです。平安時代末期の歌謡集である「梁塵秘抄」(りょうじんひしょう)の中にも、千手観音信仰が歌われており、「枯れ木に花」に当たる「枯れたる草木もたちまちに花咲き実なる」という表現が確認できます。とても古くから存在する言葉です。

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「枯れ木に花」は「花咲か爺さん」から生まれた言葉ではない

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「枯れ木に花」といえば、多くの人が連想するのは昔話の「花咲か爺さん」でしょう。広く知られている話だけに、「枯れ木に花」は「花咲か爺さん」が元になっている言葉ではないかと考えがちですが、これはちがいます

「花咲か爺さん」江戸時代の赤本(子供向けに作られた絵本のようなもの)に掲載され民間に普及した物語です。「枯れ木に花」の考え方は、すでに平安時代には広まっていたことから、「花咲か爺さん」のほうが後ということになります。反対に、「枯れ木に花」の思想が元になって「花咲か爺さん」の話が作られたということが想像できますね。

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「花咲か爺さん」が広まる前は「雁取り爺」(がんとりじじ)というおとぎ話が有名だったそうだ。話は「花咲か爺さん」によく似ていて、最後に灰を撒くと、雁がたくさん取れたというストーリーだ。どちらも「こぶとり爺さん」や「おむすびころりん」などと同じ「隣の爺型」と呼ばれる型が使われている。

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