この記事では「エピローグ」について解説する。

端的に言えばエピローグの意味は「結末」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

今回は広告会社で経験を積み、文章の基本と言葉の使い方を知るライターのHataを呼んです。一緒に「エピローグ」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/Hata

以前は広告会社に勤務しており、多くの企業の広告作成経験を持つ。相手に合わせた伝え方や言葉の使い方も学び、文章の作成や校正が得意。現在はその経験をいかし、ライターとして活動中。

「エピローグ」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「エピローグ」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「エピローグ」の意味は?

「エピローグ」には、次のような意味があります。

1.劇の最後に俳優が観客に向かって述べる言葉。納め口上 (こうじょう) 。
2.詩歌・小説・戯曲などで、結びの部分。終章。終曲。また、物事の結末。
3.音楽のソナタ形式で、第2主題に基づく小終結部

出典:デジタル大辞泉(小学館)「エピローグ」

エピローグとは、終わりの部分や結びの言葉を指す言葉。舞台や演劇では、最後に暗転後、俳優が観客に語りかけるシーンのことを指します。また小説などは一通りの本編の後に、後日談などのエピソードが収録されていることがありますが、この部分もエピローグのひとつ。

音楽の形式にも含まれますが、いずれも「物事の終わり」を意味して「エピローグ」と呼び、結末の補足や物語を締めくくる役割を持ちます。

「エピローグ」の語源は?

次に「エピローグ」の語源を確認しておきましょう。「エピローグ」は、ギリシャ語で「結語」という意味を持つ「epilogos(エピロゴス)」が由来です。

この「エピロゴス」は、もともとはギリシアにおける古代演劇の用語でした。演目が終わった後に、後日談などが語られたり、過去の話から現実の世界に戻る様子を語るなど、ストーリーが終わって演劇の締めくくりとなるように使っていたのです。基本的な使われ方は、現在でもほとんど変わっていません。

そしてこのギリシャ語が、ラテン語、フランス語、そして英語と使われるようになっていったのです。

\次のページで「「エピローグ」の使い方・例文」を解説!/

「エピローグ」の使い方・例文

「エピローグ」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.話題の映画では、原作とは違ったオリジナルのエピローグが追加されているらしい。作者自身もおすすめしているし、一度見てみるつもりだ。
2.この小説は最後のエピローグによって隠されていた秘密がわかるんだ。きっとあなたも驚くと思うよ。
3.そのアーティストの今回の音楽アルバムに収録されているラストの曲は、まさにエピローグにふさわしい余韻を持つ曲だった。
4.長年連載していた人気の漫画がついにエピローグを迎えた。
5.やりたかったことは大いに楽しめた。人生のエピローグは穏やかに迎えられるだろう。

「エピローグ」は、物語の最後の結末部分。例文1や2のように、映画や小説ではよく見られるシーンです。

また例文4のように「エピローグを迎える」という言い方や、例文5のように「人生のエピローグ」として寿命を指して使うこともあります。

どの意味合いにおいても“終わりの部分”という本来の意味を抑えておけば問題はないでしょう。「エピローグ」は日常会話でもビジネスでもあまり頻繁に登場する言葉ではありませんが、舞台や演劇、文学作品などではよく見られます。ほかの言葉と混同しないように、注意して使いましょう。

「エピローグ」の類義語は?違いは?

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次に「エピローグ」の類義語についても紹介します。

「フィナーレ」

「フィナーレ」は演劇の“最後の幕”や音楽の“終楽章”など“終局”を意味する用語。もともとはイタリア語で、「最後」という意味を持つ単語です。

物語を締めくくる部分として使われるため、「フィナーレ」は「エピローグ」の類義語と言えるでしょう。

\次のページで「「大団円」」を解説!/

「大団円」

「大団円(だいだんえん)」とは、小説や演劇などの“最後の場面”のこと。登場人物など、基本的にはすべてがめでたく収まるような結末を指して用います。

「エピローグ」と同様に、物語を締めくくるシーンのひとつであり、この言葉も類義語のひとつです。

ただし「大団円」はすべてが丸く収まるような、盛り上がり幸せな結末を指して使います。シリアスなものや幸せとは言い難い結末とはニュアンスが異なるので、状況に応じて使い分けられるようにしましょう。

「エピローグ」の対義語は?

「エピローグ」が“物語の締めくくり”であるならば、“物語の幕開け”にあたる言葉は、反対の意味と言えるでしょう。

ここではそのような言葉を「エピローグ」の対義語として紹介します。

「プロローグ」

「プロローグ」とは、演劇などでの“序章”部分のこと。小説などの文学では“前置き”の部分を指し、“物語の始まり”“導入部”として使われる言葉です。

「エピローグ」とは対にあたる言葉で、まさに「プロローグ」は「エピローグ」の対義語表現と言えます。関連語句として、セットで覚えてしまうのがおすすめです。

「エピローグ」の英訳は?

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最後に「エピローグ」の英語表現についても確認しておきましょう。

「epilogue」

「epilogue」は、「エピローグ」の英単語。英語では「epi」“上の”という意味を持ち、「logue」はラテン語の「logia」を由来として、“話”という意味を持っています。

もともとが英語のものをカタカナ語として日本語に用いているため、英語で「エピローグ」を伝えたい時には「epilogue」で表現できれば十分です。しっかりと抑えておくようにしましょう。

\次のページで「「エピローグ」を使いこなそう」を解説!/

「エピローグ」を使いこなそう

この記事では「エピローグ」の意味・使い方・類語などを説明しました。物語が締めくくられ、余韻を残すような役割が「エピローグ」にはあります。日常会話の中にはあまり使われませんが、映画や文学、音楽などを鑑賞する際には改めて意識してみてみることで、新たな発見につながるかもしれませんよ。

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「エピローグ」の意味や使い方は?例文や類語を元広告会社勤務ライターがわかりやすく解説!

この記事では「エピローグ」について解説する。

端的に言えばエピローグの意味は「結末」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

今回は広告会社で経験を積み、文章の基本と言葉の使い方を知るライターのHataを呼んです。一緒に「エピローグ」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/Hata

以前は広告会社に勤務しており、多くの企業の広告作成経験を持つ。相手に合わせた伝え方や言葉の使い方も学び、文章の作成や校正が得意。現在はその経験をいかし、ライターとして活動中。

「エピローグ」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「エピローグ」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「エピローグ」の意味は?

「エピローグ」には、次のような意味があります。

1.劇の最後に俳優が観客に向かって述べる言葉。納め口上 (こうじょう) 。
2.詩歌・小説・戯曲などで、結びの部分。終章。終曲。また、物事の結末。
3.音楽のソナタ形式で、第2主題に基づく小終結部

出典:デジタル大辞泉(小学館)「エピローグ」

エピローグとは、終わりの部分や結びの言葉を指す言葉。舞台や演劇では、最後に暗転後、俳優が観客に語りかけるシーンのことを指します。また小説などは一通りの本編の後に、後日談などのエピソードが収録されていることがありますが、この部分もエピローグのひとつ。

音楽の形式にも含まれますが、いずれも「物事の終わり」を意味して「エピローグ」と呼び、結末の補足や物語を締めくくる役割を持ちます。

「エピローグ」の語源は?

次に「エピローグ」の語源を確認しておきましょう。「エピローグ」は、ギリシャ語で「結語」という意味を持つ「epilogos(エピロゴス)」が由来です。

この「エピロゴス」は、もともとはギリシアにおける古代演劇の用語でした。演目が終わった後に、後日談などが語られたり、過去の話から現実の世界に戻る様子を語るなど、ストーリーが終わって演劇の締めくくりとなるように使っていたのです。基本的な使われ方は、現在でもほとんど変わっていません。

そしてこのギリシャ語が、ラテン語、フランス語、そして英語と使われるようになっていったのです。

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