この記事では「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」について解説する。

端的に言えば江戸っ子は宵越しの銭は持たぬは「手に入ったお金はその日に使ってしまう江戸っ子気質のこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

語学好きで歴史好き、名古屋出身で6年間のライター経験を持つeastflowerを呼んです。一緒に「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/eastflower

今回の記事を担当するのは語学好きで英語、中国語が得意な6年目のライター、eastflower。「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の言葉の起源やどんな場面で使えるのかをわかりやすく解説していく。

「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」(えどっこはよいごしのぜにはもたぬ)の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の意味は?

まず、「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の辞書の意味を見ていきましょう。

1. 江戸っ子は、金をためることをいさぎよしとはしないで、その日に得た金はその日のうちに使ってしまう。江戸っ子の気前のよさを自慢していう言葉。

出典: デジタル大辞泉(小学館)「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」

「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」を分解して考えてみると「江戸っ子」とは、江戸、現在の東京で生まれ育った人のことです。宵越し(よいごし)とは、「状態や行為を前日の晩からもちこすこと」ですから、全体的な意味は、「江戸で生まれ育った人たちには、晩に持っているお金はすべてその日に使ってしまう習慣があり、次の日まで持っているようなことはない」という意味になりますね。

「江戸っ子は宵越しの銭を持たぬ」の語源は?

「江戸っ子は宵越しの銭を持たね」の慣用句は江戸に幕府が設立された1600年代の初頭以降の江戸の町人や職人たちの気質を表した言葉です。その日持っているお金を使い果たしても心配がない生活とは、「次の日には働ける場所があってお金を稼げる社会がきちんと形成されていた」からだと言えるのかもしれませんね。
「明日、店が開けられるのかわからない」「働ける場所を探さなければ晩御飯が食べられない」という社会では、お金を使い切ることはできません。ですから、「江戸っ子は宵越しの銭を持たない」が実現できた社会は、幸せで健全な時代だったのでしょう。

\次のページで「「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の使い方・例文」を解説!/

「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の使い方・例文

江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1. 「オイ、もう1件、飲みに行くぞ」
「まだ飲むんですか?」
「あたりめぇーじゃねいか?『江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ』と言うだろ。ふところに銭があるうちはなくなるまで飲むんだよ。」

2. 「よお、大将(たいしょう)、今日は全部大将のおごりでいいだろ。」
「なんてこと言うんですか?そりゃ困りますよ。」
「頼むよ。大将も江戸っ子だろ。たまには、『江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ』の広い心でパーっとおごってくれよ。金は天下のまわりもの。施(ほどこ)ししておきゃそのうちたくさんのお金がはいってくるさ」

江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」は、その日持ってるお金はすべて使い切ってしまうという江戸っ子のサッパリした 気前のよさを表す言葉なのです。

「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の類義語は?違いは?

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それでは、「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の類義語を見ていきましょう。

「気前の良い」

「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」とは、「江戸の人々は、その日に持ってるお金はすべて使ってしまい次の日に持ち越すはない」というお金に縛られない生活をしていた江戸の町人の生活のさまを表す言葉でしたよね。そんな「金離れの良い人たち」「物や金銭に執着しない人たち」の性格は、しばしば「気前の良い」という言葉で表現されます。

「気前の良い」人は、通常、さっぱりした性格で、ものごとにもこだわらないことも多く、「ひんぱんに部下を誘い飲み代を払ってくれるような人」や、「お金で困っている人を見ると代わりにお金を支払ってくれるような人」などは気前のよい人の一例になりますね。

\次のページで「「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の対義語は?」を解説!/

「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の対義語は?

次に「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の対義語を見ていきましょう。

「守銭奴」

「江戸っ子は宵越しの銭は持たない」は、「気前が良く、サッパリしていて、お金に執着しない人々のこと」でしたが、反対語は、「寛容ではなく、粘着質(ねんちゃくしつ)で、お金に限りなく執着する人」になるでしょう。
そんなお金に執着心の強い人を表す言葉のひとつに「守銭奴」(しゅせんど)があります。

生活している中でお金とは非常に大切なもので、自分の収入に見合った生活ができるように「節約」や「倹約」にはげまなければならない場合もありますね。「節約」や「倹約」は生活の知恵であり、美徳のひとつですが「守銭奴」はお金を貯めて、増やすことが唯一の人生の目的の人のことを言い、否定的な意味で使われる言葉なのです。

「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の英訳は?

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次に「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の英訳を見ていきましょう。

「generous」

「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」とは、江戸に住む人々の一般的な気質である「気前が良く」、「物を惜しみなく与え」、「寛大で思いやりがある」という意味でしたね。

これらの意味を表す英単語に「generous」(dʒén(ə)rəs)という形容詞があります。「generous」と言えば、「心が広く、非常に寛大な人」にあてられるほめ言葉です。ただ、「generous」には、江戸っ子の他の気質でもある、「サッパリとした」や「けんかっ早い」や「歯切れが良い」という意味はないため、このような意味で使いたいときには他の言葉で表現した方がよさそうですね。

「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」を使いこなそう

この記事では「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の意味や使い方などを見てきました。その日に得た金はその日のうちに使いきる「江戸っ子のお金を貯めることに執着しない気前のよさ」を表現する慣用句でしたね。

時代は変わり、子供を持つと「住宅を購入し、教育費のことを考え、子供の結婚費用を貯蓄し」、その後は「自分の老後費用のことを心配しなければならない」のが現代ですが、人は生まれる時代を選択することはできません。やはり、時代の変化を理解しながら、日々生活設計を考えより良く工夫して生きることが我々現代人の使命かもしれませんね。

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【慣用句】「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」について解説する。

端的に言えば江戸っ子は宵越しの銭は持たぬは「手に入ったお金はその日に使ってしまう江戸っ子気質のこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

語学好きで歴史好き、名古屋出身で6年間のライター経験を持つeastflowerを呼んです。一緒に「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/eastflower

今回の記事を担当するのは語学好きで英語、中国語が得意な6年目のライター、eastflower。「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の言葉の起源やどんな場面で使えるのかをわかりやすく解説していく。

「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」(えどっこはよいごしのぜにはもたぬ)の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の意味は?

まず、「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」の辞書の意味を見ていきましょう。

1. 江戸っ子は、金をためることをいさぎよしとはしないで、その日に得た金はその日のうちに使ってしまう。江戸っ子の気前のよさを自慢していう言葉。

出典: デジタル大辞泉(小学館)「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」

「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」を分解して考えてみると「江戸っ子」とは、江戸、現在の東京で生まれ育った人のことです。宵越し(よいごし)とは、「状態や行為を前日の晩からもちこすこと」ですから、全体的な意味は、「江戸で生まれ育った人たちには、晩に持っているお金はすべてその日に使ってしまう習慣があり、次の日まで持っているようなことはない」という意味になりますね。

「江戸っ子は宵越しの銭を持たぬ」の語源は?

「江戸っ子は宵越しの銭を持たね」の慣用句は江戸に幕府が設立された1600年代の初頭以降の江戸の町人や職人たちの気質を表した言葉です。その日持っているお金を使い果たしても心配がない生活とは、「次の日には働ける場所があってお金を稼げる社会がきちんと形成されていた」からだと言えるのかもしれませんね。
「明日、店が開けられるのかわからない」「働ける場所を探さなければ晩御飯が食べられない」という社会では、お金を使い切ることはできません。ですから、「江戸っ子は宵越しの銭を持たない」が実現できた社会は、幸せで健全な時代だったのでしょう。

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