国語言葉の意味

【慣用句】「劫臈を経る」の意味や使い方は?例文や類語を元予備校校舎長が解説!

「劫臈を経る」の使い方・例文

「劫臈を経る」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.宮大工の修行は10年かかる。まさに劫臈を経て一人前になる世界だ。
2.「猫又」は、飼い猫が劫臈を経て化けた妖怪だと言われている。
3.あの人も若いころは朴訥(ぼくとつ)とした人だったよ。劫臈を経て、すっかり世間ずれしちまったな。

例文1は「年月や経験を積んで巧みになる」、という最もオーソドックスな意味で使われている「劫臈を経る」ですね。職人技の世界というのは、経験を積み、さまざまな方法を知ることが大事。ちょっとやそっとで一人前になれるものではありません。

「劫臈を経る」は、「年月を経てあやしさを帯びてくる」という意味で使われる場合もあります。この意味で使われているのが例文2ですね。「猫又」をはじめ、年老いたり古くなったりしたものは妖怪になると昔の人は考えていたそうです。

また例文3は「年月や経験を経ることで、ずるがしこくなる」というニュアンスが加えられた例になります。「朴訥」とは実直で素朴という意味ですが、歳をとると世間慣れして悪賢くなるというのはよくあることですよね。

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どんな世界でも下積みから始まるのは同じだ。職人と呼ばれる世界で一人前になるには、どれくらいの年月が必要なのか?一般的に言われている年数を、ざっとまとめてみたぞ。

● そば職人:木鉢三年、のし三ヶ月、包丁三日(3~4年)
● すし職人:飯炊3年、握り8年(10年程度)
● 鍛冶職人:10~15年
● パン職人:3~5年
● 建築士:10年

どんな道で生きようとも、ある程度は「劫臈を経る」必要があるわけだ。覚悟が必要だな。

「劫臈を経る」の類義語は?違いは?

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「劫臈を経る」と同じ意味を持つ、別の表現を見てみましょう。

その1「甲羅を経る」

甲羅を経る」とは、年数を経て老練になる、経験を重ねるといった意味で、「劫臈を経る」と入れ替えて使える表現です。

「甲羅」は亀の背中にあるものと考えがちですが、実は「こう+ら」と分解できる別の言葉なので注意しましょう。「ら」は接尾語で、「甲」に「功/劫」といった意味合いがかかっています。

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