この記事では「後を引く」について解説する。

端的に言えば後を引くの意味は「未練が残る」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「後を引く」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/AYA

長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「後を引く」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していきます。

「後を引く」の意味や語源・使い方まとめ

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「後を引く」という言葉をご存じでしょうか?またはそういった感覚を感じた事はありますか?私は食いしん坊なので、「後を引く」と聞くと「食べ物・美味しそう」といったイメージが頭に浮かんできますよ。今回はそんな美味しそうな慣用句「後を引く」について詳しく解説をしていきます。

それでは早速「後を引く」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「後を引く」の意味は?

「後を引く」には、次のような意味があります。

1.余波がいつまでも続いて、きまりがつかない。
2.尾を引く。
3いつまでも欲しい感じが残る。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「後を引く」

「後を引く」とは、未練が残ること・事の影響がいつまでも残る事を言います。主に食べ物や好みに対して、未練が残り続ける時に用いられますよ。とてつもなく美味しい食べ物に出会った時、もっと食べていたい、また食べたいと欲する事がありますよね?その感情が「後を引く」です。

「後を引く」の語源は?

次に「後を引く」の語源を確認しておきましょう。

「後を引く」の語源は、同じ性質のものが続く、一筋に続くものを受け継ぐという意味の「引く」がキーワードになります。例えば「血筋を引く」や「系統を引く」などと同じ意味合いになりますよ。そこから派生して「同じものを欲する」のような意味になりました。

\次のページで「「後を引く」の使い方・例文」を解説!/

「後を引く」の使い方・例文

「後を引く」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.昔からあるあのケーキ屋のケーキは、素朴ながら後を引く美味しさだ。
2.試合中の小さなミスが後を引き、その後も調子が出なかった。
3.彼とは別れたが、気持ちが後を引きいまだに会っている。

例文を3つ挙げてみました。例文1が1番一般的な使い方かと思います。「もっと食べたい」「また食べたくなる」、そのような気持ちにさせる食べ物を食べたときに「後を引く美味しさ」と表現しますよ。例えば初対面の人と話した後に「また機会があったら話したいな」と思うのも「後を引く」という感情です。例文2は、こういった経験は多くの人はしていると思います。些細なミスを気にして動揺してしまい、後々まで影響が出ている例ですね。試合に限らず仕事でもよくある例ですね。最後に例文3を見ていきましょう。お別れしても友人として付き合いを続ける人もいますが、この場合は「断ち切れない想い」の意味も含むので、「未練が残っている」のパターンになりますよ。

このように「後を引く」は、「もっと」や「また」のように、次を期待するニュアンスが多く含まれています。

「後を引く」の類義語は?違いは?

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「後を引く」には、どんな類義語があるでしょうか?

その1「尾を引く」

「尾を引く」とは、「物事が過ぎ去ってもその名残が後まで続くこと」の意。後に影響が出る程の未練を表しているので、「後を引く」の類義語としてふさわしいでしょう。

この言葉は「尾」のように、後ろまたはその時点より後にも尻尾のように長く垂れているイメージから、このような慣用表現として使われていますよ。

\次のページで「その2「糸を引く」」を解説!/

その2「糸を引く」

実は「糸を引く」「ずっと残ったまま絶えないさま」の意味があります。言葉の通りオクラのような食品の粘り気なども表しますが、長期間影響する事を指す「名残・余波」の意味も持ち合わせていますよ。ですので「後を引く」の類義語として紹介しました。

「後を引く」の対義語は?

次に「後を引く」の対義語を見ていきましょう。

「完結する」

「完結する」「かんけつする」と読み、「続いていた物事などがすっかり終わること」の意。余韻などなく、スッキリさっぱりと終了する事を指しますよ。「尾を引く・未練が残る」の感情とは正反対ですので、「後を引く」とは対義語と成り得ますね。

「後を引く」の英訳は?

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「後を引く」には、どんな英語表があるでしょうか?

その1「that comes later」

「that comes later」を直訳すると「それは後からやってくる」になるでしょうか。言い回しがシンプルなので、thatの前に「a rich taste」などを付けて「深い味わいが後を引く」などと使うことができます。このフレーズは美味しさなどのポジティブな表現をしたいときに用いる事ができますよ。

その2「stiil remain」

「still remain」は、「依然として・残っている」の意。「that comes later」とは反対にネガティブな内容の時に用いられます。例文を挙げておくので参考にしてください。

\次のページで「「後を引く」を使いこなそう」を解説!/

「That cake is a taste that comes later. 」(あのケーキは後を引く美味しさだ。)

「I really still remain breaking up with her. 」(私は彼女と別れたことを後悔している。)

「後を引く」を使いこなそう

この記事では「後を引く」の意味・使い方・類語などを説明しました。簡単に復習しておきましょう。「後を引く」とは、「未練が残る・名残」などの意味でしたね。

ほとんどの場合好みや食べ物に対して用いられますが、「後悔する」といったニュアンスも含まれているので、使う時は十分に気を付けたいポイントですね。またニュアンスが伝わりにくい時もあるかもしれないので、類義語も合わせて覚えておいて、シーンによって使い分けると良いかもしれませんね。この記事が参考になれば幸いです。

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国語言葉の意味

【慣用句】「後を引く」の意味や使い方は?例文や類語を読書好きWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「後を引く」について解説する。

端的に言えば後を引くの意味は「未練が残る」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「後を引く」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/AYA

長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「後を引く」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していきます。

「後を引く」の意味や語源・使い方まとめ

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「後を引く」という言葉をご存じでしょうか?またはそういった感覚を感じた事はありますか?私は食いしん坊なので、「後を引く」と聞くと「食べ物・美味しそう」といったイメージが頭に浮かんできますよ。今回はそんな美味しそうな慣用句「後を引く」について詳しく解説をしていきます。

それでは早速「後を引く」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「後を引く」の意味は?

「後を引く」には、次のような意味があります。

1.余波がいつまでも続いて、きまりがつかない。
2.尾を引く。
3いつまでも欲しい感じが残る。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「後を引く」

「後を引く」とは、未練が残ること・事の影響がいつまでも残る事を言います。主に食べ物や好みに対して、未練が残り続ける時に用いられますよ。とてつもなく美味しい食べ物に出会った時、もっと食べていたい、また食べたいと欲する事がありますよね?その感情が「後を引く」です。

「後を引く」の語源は?

次に「後を引く」の語源を確認しておきましょう。

「後を引く」の語源は、同じ性質のものが続く、一筋に続くものを受け継ぐという意味の「引く」がキーワードになります。例えば「血筋を引く」や「系統を引く」などと同じ意味合いになりますよ。そこから派生して「同じものを欲する」のような意味になりました。

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