端的に言えば暗影を投ずるは「将来に不安をもつこと」という意味ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
情報誌系のライターを10年経験した柊 雅子を呼んです。一緒に「暗影を投ずる」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/柊 雅子
イベントの司会や雑誌の記事作成を仕事としてきたライター、柊 雅子。「しょっちゅう夫婦の老後に対して暗影を投じている」という彼女が「暗影を投ずる」について解説する。
「暗影を投ずる」の意味は?
「暗影を投ずる」には、次のような意味があります。
1.将来に対する不安を投げかける。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「暗影を投ずる」
「暗影」は「暗い影」、「投ずる」は「投げかける」という意味です。「暗い影を投げかける」という表現から明るいイメージは湧いてきませんよね。
ところで「影」と「陰」はどう違うのでしょうか。「体育館のカゲに隠れる」「前の建物のカゲになって、日当たりが悪い」「カゲ絵の舞台を観た」「傾く夕陽に私のカゲが長く伸びた」「草葉のカゲから見守る」…これらの「カゲ」は二つのパターンに分けることができます。
一つは光によって生まれるカゲ。光の反対側にはカゲが生まれますね。それが「影」です。光によって生まれる「影」を用いて舞台を作り上げるのが「影絵」。「夕陽に伸びる長いカゲ」も光によって生まれる「影」ですね。
もう一つは「ものカゲ」の「カゲ」。「ものカゲ」の「カゲ」は光によって生じる影ではなく、光や風雨を遮るものという意味で用いられます。この場合に用いられるのが「陰」。そこから考えると「体育館のカゲに…」「前の建物のカゲになって…」の「カゲ」、墓場を意味する「草葉のカゲから…」の「カゲ」、これらは「陰」という漢字を用いることになりますね。
「暗影を投ずる」の使い方・例文
「暗影を投ずる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
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