「一口乗る」の使い方・例文
「一口乗る」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、例えば以下のように用いられます。
1.そのアプリのモジュール変更は、今後いろいろ参考になりそうなので僕も開発に一口乗るよ。
2.アメリカ合衆国の海軍の双発実験機には新しい機能が満載されていて多方面に運用できる可能性を感じるから、テスト飛行に一口乗ることにした。
3.月間検索回数履歴でトップを走る辞書アプリをもっと便利にするために、用語収録作業に一口乗ることにした。
例文には挙げていませんが、「一口乗る」ことが多いのはやはり宝くじやロトなどの儲け話ではないでしょうか。特に宝くじは、職場の同僚たちがお金を出し合って購入する例が多いようです。もっともすべての数字が一致しなければいけませんから当選確率は非常に低く、たいてい遊び半分で大して期待することもなく購入する場合のほうが多いでしょう。
また最近ではオール電化の家も増えてきています。リモコンの表示画面を見てクリックしたり、メニュー一覧から照明をつけたり、お風呂の給湯をしたりと大変便利なものです。またそれらの動作を音声で行う機能を持ったものもあり、そうした家の建設に「一口乗る」人も増えてきました。
その1「一枚噛む」
「一枚噛む」は「一口乗る」の類義語の一つです。ある事柄に一員として参加する意味で、「一枚」はもともとは相撲の番付や役者の看板のことを指しました。一人を一枚の看板に書いたことが由来となっています。「噛む」には関係を持つという意味もあるのです。「一枚看板」とか「二枚目」という言葉も看板に関連してできた言葉だということをご存じの方もいるでしょう。
「一枚看板」も「二枚目」も歌舞伎から発祥しています。歌舞伎の看板は通常8枚からなっており、最初の看板には歌舞伎の外題(げだい)が独特の書体で大きく書かれ、上部に主な役者の絵姿が描かれていました。これが「一枚看板」で、さらに「二枚目」の看板には若い色男の役者名が書かれていたのです。このことから現代でもハンサムな男性のことを「二枚目」と呼ぶようになりました。さらに「三枚目」の看板には道化役を演じる役者の名前が書かれていたことから、今でもおどけてドジを踏むような男性のことを「三枚目」と言うようになったのです。
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