
端的に言えば言葉を返すの意味は「答える」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「言葉を返す」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/AYA
長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「言葉を返す」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していきます。
「言葉を返す」の意味や語源・使い方まとめ

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「言葉を返す」と聞くと、どんなイメージが沸きますか?私は言い合いのような口げんかを連想しますよ。ですので、少し強い印象がありますが、今回はそんな「言葉を返す」という慣用句について、詳しく解説をしていきます。
それでは早速「言葉を返す」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「言葉を返す」の意味は?
「言葉を返す」には、次のような意味があります。
1.答える。返答する。
2.人のことばに従わないで言いかえす。口答えする。
出典:日本国語大辞典「言い返す」
「言い返す」には2つの意味があります。1つは答えること・返答すること。質問に対して返答・返事をすることですね。もう1つは、「言いかえす・口答えする」の意。冒頭に筆者が述べた「ケンカのイメージ」はこちらになりますよ。相手の意見に反論することや目上に人・上司に対して口答えするときも「言い返す」ということばを使います。また他の辞典には、「繰り返して言う」の意味も載っていますよ。
「言い返す」の語源は?
次に「言い返す」の語源を確認しておきましょう。「言い返す」には特に特別な語源はありません。「返す」という言葉は、「行く」の意味と「来た道を引き返す」という象形から成っている言葉ですよ。そこから「投げかけられた言葉」に対して、「返答する・指摘する・口答えする」をまとめて「言い返す」と表現しています。
言葉を返すというニュアンスが強いからか、一般的には答える事は「返答する」で、口答えや反論を「言い返す」と表現していますね。反論する時に「お言葉ですが」と前置きするのが良い例ですね。言葉を返すという行為は、実に多くの言い換え表現があるので、現代では「言い返す=反論」と定着していますよ。
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