この記事では「テープを切る」について解説する。

端的に言えば、テープを切るの意味は「一番最初にゴールすること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元新聞記者で、ライター歴20年のトラコを呼んです。一緒に「テープを切る」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/トラコ

全国紙の記者を7年。その後、雑誌や書籍、Webでフリーの記者などとして活動中。文字の正確さ、使い方に対するこだわりは強い。

「テープを切る」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速、「テープを切る」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「テープを切る」の意味は?

「テープを切る」は、現在も使われる慣用句・ことわざです。

この「テープを切る」には、次のような意味があります。

競走などで、1位でゴールインすること。「記録を更新して―・る」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「テープを切(き)る」

「テープを切る」は、慣用句の場合、ただ単にテープをハサミなどを使ってスパンと切るという意味ではありません。

意味は、スポーツでの競争などで、一番最初にゴールすること、一着になること。例えば、「マラソン大会で日本人選手がゴールのテープを切った」といった使い方をします。

ちなみに、「テープカット」とは意味が異なるので注意。結婚式やサッカーの試合前、式典などで、白手袋を持ってリボンのテープをハサミなどの刃物で切る、のがテープカットです。

「テープを切る」の語源は?

次に、「テープを切る」の語源を確認しておきましょう。

「テープを切る」の言葉の由来は、スポーツなどの競争です。陸上の大会などで、競争ではゴールにテープが張られています。このテープはピンと伸びて張られていて、一番にゴールする人がそのテープに向かっていき、ゴールと同時にテープを持っている人の手が離されるのが通例です。

このことから、競争で一着でゴールすると「テープを切る」と言われるようになったと考えられます。

\次のページで「「テープを切る」の使い方・例文」を解説!/

「テープを切る」の使い方・例文

「テープを切る」の使い方を、例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.スタート・ゴール地点の陸上競技場では、多くの来賓が見守る中、1位を走る選手がほぼセンターの位置でゴールしてテープを切った。
2.日本人選手が、ゴール直前で最大のライバルだった相手を抜き、テープを切った様子が中継された。
3.事前に入念な準備が行われた関連儀式で、司会者の合図とともに代表者がテープを切った。

それでは、それぞれの例文について、解説します。

例文1は、陸上競技の競争で、先頭を走っていた選手がゴールしたことを「テープを切る」という表現を用いた典型的な文章。例文2も、一着でゴールした選手について「テープを切る」という表現を文書中で使っています。

例文3は、テープを切るについて、テープカットについて説明した文章です。テープカットも、テープを切る行為に違いありません。ただ、慣用句で用いる際とそうでない場合は意味が若干異なるので、注意が必要です。

「テープを切る」の類義語は?違いは?

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次に、「テープを切る」の類義語(類語)を見ていきましょう。

類義語は、例えば、勝つ一位になる制する抜き去る勝ち抜く優勝、などが主に挙げられます。

その1「制する」

「制する」には、大きく分けて、3つの意味があります。

1つ目が、人の行動や自分の気持ちなどを押しとどめること。2つ目が、自分のものにしたり、支配したりすること。3つ目は、ルールなどを決めることです。

「テープを切る」に近いのは、2つ目の意味。例えば、「接戦を制する」という表現だと、意味は、接戦に勝つ、ということになります。

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その2「優勝」

「優勝」は、誰もが知っている言葉ですが、今一度その意味を確認しておきましょう。

1つ目の意味は、競技などで1位になること。これは「テープを切る」と同じ意味ですが、「テープを切る」の場合は走る競技などで使われるのに対し、「優勝」はスポーツをはじめ、どんなジャンルの勝負事で使われます。

また、力が勝るものが勝つことも「優勝」です。インターネット上で、はっきりとした第1位でなくても、最も強烈な印象などを残した場合の賛辞などに用いられる傾向もあります。

「テープを切る」の対義語は?

続いて、「テープを切る」の対義語(反対語)について。

「テープを切る」の対義語として、はっきりとした言葉はありません。

ただ、「テープを切る」の逆の意味をあえて考えてみると、第1位ではないわけですから、敗退、敗北、惜敗、敗者、敗戦、黒星、不覚を取る、勝利の女神に見放される、苦杯をなめる、などが当てはまるでしょう。

「苦杯をなめる」

「テープを切る」とほぼ逆の意味を持つ言葉、その1つである「苦杯をなめる」の意味などを、念のため確認しておきましょう。

「苦杯をなめる」(苦杯を嘗める)は、苦い経験をしたり、苦杯を喫したりするという意味。例えば、「毎回あのチームに苦杯をなめさせられる」といった使い方をします。

ちなみに、苦敗とは書かずに「苦杯」が正しい表現です。間違えないように気を付けましょう。

「テープを切る」の英訳は?

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さらに、「テープを切る」について、英訳も確認しておきましょう。

「テープを切る」を日本語から英語にそのまま訳すと、cut the tape です。ただ、1着でゴールするという意味の場合、breast the tapebreak through the finishing tape などが正しい英語表現となります。

「breast the tape」

「テープを切る」が慣用句の場合、先頭でゴールをするのが正しい意味。英語表現もその意味になる言葉が適切です。

breast the tape は、「breast」が突き進むという意味の英単語であり、これにテープを合わせて、テープに突き進む、つまり、テープを切る、1着でゴールするという意味になります。

その他の英語表現も合わせ、例文を見ていきましょう。

・Japanese athelete broke through the finishing tape at Hokkaido Marathon last year.

日本人選手が昨年の北海道マラソンでゴールのテープを切った。

・Her dream is to breast the tape of Olympic's marathon race someday.

彼女の夢はいつかオリンピックのマラソンで1着になってテープを切ることだ。

・Our boss cut the tape at the opening ceremony of our company's 100th anniversary.

我々の上司は、会社の創業100周年記念の開会式で、テープを切った。

\次のページで「「テープを切る」を使いこなそう」を解説!/

「テープを切る」を使いこなそう

この記事では、「テープを切る」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「テープを切る」の意味はずばり、競争で1着でゴールすること。そのゴールで、テープが張られている中を選手がゴールするシーンが、言葉の由来です。ただ単にテープカット、テープを切ることではないので、使い分けに注意しましょう。

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【慣用句】「テープを切る」の意味や使い方は?例文や類語を元新聞記者がわかりやすく解説!

「テープを切る」の使い方・例文

「テープを切る」の使い方を、例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.スタート・ゴール地点の陸上競技場では、多くの来賓が見守る中、1位を走る選手がほぼセンターの位置でゴールしてテープを切った。
2.日本人選手が、ゴール直前で最大のライバルだった相手を抜き、テープを切った様子が中継された。
3.事前に入念な準備が行われた関連儀式で、司会者の合図とともに代表者がテープを切った。

それでは、それぞれの例文について、解説します。

例文1は、陸上競技の競争で、先頭を走っていた選手がゴールしたことを「テープを切る」という表現を用いた典型的な文章。例文2も、一着でゴールした選手について「テープを切る」という表現を文書中で使っています。

例文3は、テープを切るについて、テープカットについて説明した文章です。テープカットも、テープを切る行為に違いありません。ただ、慣用句で用いる際とそうでない場合は意味が若干異なるので、注意が必要です。

「テープを切る」の類義語は?違いは?

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次に、「テープを切る」の類義語(類語)を見ていきましょう。

類義語は、例えば、勝つ一位になる制する抜き去る勝ち抜く優勝、などが主に挙げられます。

その1「制する」

「制する」には、大きく分けて、3つの意味があります。

1つ目が、人の行動や自分の気持ちなどを押しとどめること。2つ目が、自分のものにしたり、支配したりすること。3つ目は、ルールなどを決めることです。

「テープを切る」に近いのは、2つ目の意味。例えば、「接戦を制する」という表現だと、意味は、接戦に勝つ、ということになります。

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