この記事では「股に掛ける」について解説する。

端的に言えば股に掛けるの意味は「飛び回る」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「股に掛ける」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/AYA

長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「股に掛ける」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していきます。

「股に掛ける」の意味や語源・使い方まとめ

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「股に掛ける」という言葉をご存じでしょうか?聞いた事はあるけど、こんな漢字だったんだと驚いた人も多いかもしれませんね。今回か「股に掛ける」という慣用句について詳しく解説をしていきます。

それでは早速「股に掛ける」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「股に掛ける」の意味は?

「股に掛ける」には、次のような意味があります。

1.諸方を歩き回る。
2.各地を飛び歩く。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「股に掛ける」

「股に掛ける」「またにかける」と読み、各地を渡り歩く・飛び回ることを言います。よく「世界を股に掛けて活躍している〇〇さん」のような紹介を耳にしますよね。広範囲で活躍・活動することを表現する言葉ですよ。

「股に掛ける」の語源は?

次に「股に掛ける」の語源を確認しておきましょう。この言葉は漢字がよく表していますよ。「股」という漢字を使っているように、「足で歩く」がベースになっています。「掛ける」の漢字については、「人や獣が足で走る」の意味の「駆ける」を間違えて書く人が多いようです。確かにこちらでも意味は通りますが、「またぐように渡す・かけわたす」の意味を持つ「掛ける」で表記しますよ。

そこから「自分の足で歩いて各地をかけわたす」の意味で、「股に掛ける」と使われるようになりました。ただし、この言葉は日本語独特の言い回しのようです。ですので、用いる対象は主に日本人で海外の人に使う事は少ない言い方ですよ。

\次のページで「「股に掛ける」の使い方・例文」を解説!/

「股に掛ける」の使い方・例文

「股に掛ける」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.SNSを通じて全国を股に掛けて有名になったYouTuber。
2.友人は世界を股に掛けて医療活動を行っている。
3.世界を股に掛けて活躍するスポーツ選手は、同じ日本人としてとても誇らしい。

3つの例文を挙げてみました。今やネット・SNSが主流の時代ですね。一昔前では考えられなかったような世界中の人との繋がりなど、YouTuberなどはその先駆け的な存在ではないでしょうか?私は中学生の頃、ネイティブと話したいなといつも思っていました。YouTubeなどの動画や音声、SNSが普及している現代は、そういった意味でとても恵まれているなと感じますよ。例文2は、僻地などに赴き医療活動やボランティアなどを献身的にされている方の、ドキュメンタリー番組などをテレビよく見かけると思います。ああいった方達の志の高さにはいつも頭が下がりますね。例文3はプロの野球選手やサッカー選手など、世界で活躍されている方の技術はもちろん、礼儀正しさや勤勉さなども、日本人の良さを世界に伝えてくれているようで感謝と同時に誇らしさを感じますよ。

「股に掛ける」の類義語は?違いは?

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「股に掛ける」の言い換え表現や類義語を見ていきましょう。

「飛び回る」

「飛び回る」は「股に掛ける」と同じく、全国各地・世界各国を忙しく行き来するさまを表す言葉なので、「股に掛ける」の言い換え表現になりますよ。「股に掛ける」ほど、活躍ぶりなどのニュアンスはない代わりに、手軽に使えるフレーズですよ。また「股に掛ける」は一般的に他人に対して用いる言葉で、自分には使いません。ですが「飛び回る」は、自分の行動にも使える、という点が大きな違いになりますよ。

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「股に掛ける」の対義語は?

次は「股に掛ける」の対義語を探してみましょう。

「留まる」

「股に掛ける」の対義語としては少し弱いですが、「飛び回る」の反対の意味として「留まる」を紹介します。「とどまる」と読み、デジタル大辞泉によると「立ち止まる・同じところにいて動かないでいる」などの意味がありますよ。長期滞在・停止のニュアンスを含むので、「股に掛ける」の対義語としてふさわしいでしょう。

「股に掛ける」の英訳は?

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次は「股に掛ける」の英語表現を見ていきましょう。先にも述べたように「股に掛ける」は日本独特の言い回しです。英語にするとどのようなフレーズがあるでしょうか。

「to travel all over」

「all over」は「いたるところ・満遍なく」という意味なので、「travel(旅行する)」と掛け合わせて「世界中を駆け回る」というニュアンスを表現しますよ。他にも世界的規模を表す「groval」という英単語を使って表現することもできます。例文を挙げておくのでご参照下さい。

「He is a businessman traveling all over the world.」

(彼は世界を股に掛けたビジネスマンだ。)

「He got a job to globe-trotting company.」

(彼は世界を股に掛けた会社に就職した。)

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「股に掛ける」を使いこなそう

この記事では「股に掛ける」の意味・使い方・類語などを説明しました。簡単に復習しておきましょう。

「股に掛ける」とは、各地を歩き回るの意味でしたね。よく使われる例として世界で活躍している著名人を「世界を股に掛けて活躍されている〇〇さん」などと言いますよ。「股に掛ける」には行動力・才能など、本人の努力なしでは簡単に使えるフレーズではありませんね。日々の生活の中で、そこまでのスケールの大きな事をするのは簡単ではありませんが、夢を見ることや目標を立てることなら誰にでもできますよね。世界でなくても母国を長い時間かけて廻ることも十分に「股に掛ける」と言えるでしょう。毎日が退屈だと思っている人は、まずは日本制覇を目標にしてみてはいかがでしょうか。この記事が参考になれば幸いです。

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国語言葉の意味

【慣用句】「股に掛ける」の意味や使い方は?例文や類語を読書好きWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「股に掛ける」について解説する。

端的に言えば股に掛けるの意味は「飛び回る」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「股に掛ける」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/AYA

長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「股に掛ける」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していきます。

「股に掛ける」の意味や語源・使い方まとめ

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「股に掛ける」という言葉をご存じでしょうか?聞いた事はあるけど、こんな漢字だったんだと驚いた人も多いかもしれませんね。今回か「股に掛ける」という慣用句について詳しく解説をしていきます。

それでは早速「股に掛ける」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「股に掛ける」の意味は?

「股に掛ける」には、次のような意味があります。

1.諸方を歩き回る。
2.各地を飛び歩く。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「股に掛ける」

「股に掛ける」「またにかける」と読み、各地を渡り歩く・飛び回ることを言います。よく「世界を股に掛けて活躍している〇〇さん」のような紹介を耳にしますよね。広範囲で活躍・活動することを表現する言葉ですよ。

「股に掛ける」の語源は?

次に「股に掛ける」の語源を確認しておきましょう。この言葉は漢字がよく表していますよ。「股」という漢字を使っているように、「足で歩く」がベースになっています。「掛ける」の漢字については、「人や獣が足で走る」の意味の「駆ける」を間違えて書く人が多いようです。確かにこちらでも意味は通りますが、「またぐように渡す・かけわたす」の意味を持つ「掛ける」で表記しますよ。

そこから「自分の足で歩いて各地をかけわたす」の意味で、「股に掛ける」と使われるようになりました。ただし、この言葉は日本語独特の言い回しのようです。ですので、用いる対象は主に日本人で海外の人に使う事は少ない言い方ですよ。

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