
散乱円盤天体
エッジワース・カイパーベルトより外側にあるのは「散乱円盤天体」です。ここにある天体は遠すぎてるため、まだ解明があまり進んでいません。それもそのはず、散乱円盤天体は太陽に近づいた時で約30〜40AU、遠いときだと100AUを超すほど遠くにあるのです。散乱円盤天体は太陽からあまりにも遠く、暗くて見つかっていないものもまだたくさんあると考えられています。
オールトの雲
コトバンクによるとオールトの雲とは「太陽系の最も外側の惑星である海王星の軌道の 1000倍以上の距離を周回していると推測される、球状に分布して存在する膨大な数の氷でできた天体群」とされています。簡単に言うとオールトの雲とは、小さな天体が無数に分布していると予想されている領域のことです。オールトの雲は理論上のものであり、本当に存在するかはまだわかっていません。そのため現在は仮説ではあるものの、否定する根拠もないと言われています。もしかしたらそのうち、オールトの雲の存在が証明される日が来るかもしれませんね。
オールトの雲は太陽系を取り囲むように太陽から1万~10万 AUも離れたところにあると仮定されています。ちなみにこのオールトという名前、この名前の由来も提唱した天文学者です。

オールトの雲に存在するのは水、一酸化炭素、二酸化炭素、メタンなどの氷が主成分の天体だと考えられています。天体の主成分が氷?と思う人もいるかもしれません。例えば冥王星は内側は水の、表面は一酸化炭素や窒素、メタンの氷でできた惑星です。このような組成であることから天王星型惑星は、巨大氷惑星(アイスジャイアント)と呼ばれています。
ここで補足。天体には主成分がガスという惑星もあります。水素やヘリウムからできた天体は巨大ガス惑星(ガスジャイアント)と呼ばれ、木星や土星が分類されいているのです。この惑星は木星型惑星ともいいます。さらに地球・水星・金星・火星は岩石や金属などの難揮発性物質から構成され、地球型惑星に分類されえているのです。
この木星型惑星、広い意味では冥王星型惑星も含まれるので注意してください。詳しくはこちらの記事でどうぞ。
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遠くにある星、太陽系外縁天体
太陽系外縁天体は最も遠い惑星、海王星よりもずっと遠くにあります。そのため分かっていないことが多く、名前が付けられているものもわずかです。また、まだ仮説の域を出ていない理論もあります。それだけ宇宙は広いのですね。