なぜ偏西風が発生するのか?
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偏西風が発生するメカニズムは非常に複雑です。このような理由から、以下では重要な項目を中心とした簡単な解説を行います。偏西風が発生する主な要因は、ハドレー循環・極循環・地球の自転の3つですよ。
ハドレー循環は赤道付近で発生する暖かい空気の循環です。ハドレー循環は貿易風の正体でもあります。一方、極循環は北極または南極付近で発生する冷たい空気の循環です。これらの循環にはさまれた状態で存在するのが偏西風ですから、偏西風の駆動力は南北に存在するハドレー循環と極循環の温度差であることがわかります。また、2つの循環の温度差は太陽の活動と地球の傾きに起因しますよ。
さらに、偏西風は地球の自転にも影響を受けています。なぜなら、地球の自転により発生するコリオリ力によって大気が移動するからです。台風が渦を巻くように進んでいく様子もこの現象によって説明できます。以上が偏西風のメカニズムとなりますよ。
偏西風の蛇行
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偏西風を挟むような位置に存在するハドレー循環と極循環の温度差が大きくなると、偏西風は南北方向に蛇行するようになります。この蛇行現象は偏西風波動と呼ばれることがありますよ。偏西風の蛇行は異常気象をもたらす可能性があるため、世界中で注視されているのです。
偏西風が蛇行すると、高気圧や低気圧の移動速度が低下するブロッキング現象が生じます。つまり、ブロッキング現象が発生すると天気の変化が遅くなるのです。以上のようなメカニズムにより、偏西風は長雨などの異常気象を引き起こすのですね。
偏西風に関する話題
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ここからは偏西風に関する話題をいくつかご紹介します。具体的には、飛行機のルートと上空における軍事作戦についての話題です。両者はどちらとも空の上での話になるので、偏西風の影響を受けてしまうのですね。これらの影響がプラスに作用するのか、マイナスに作用するのかといったことに注目してみましょう。
先ほど説明した偏西風のメカニズムを思い出しながら、以下の説明を読み進めてみてくださいね。偏西風に関連する話題を知ることで、偏西風そのものに対する理解も深まるはずです。ぜひ最後まで記事を読んでみてくださいね。
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