
星の等級というのは、星の明るさを数値化する際に使われる概念です。この記事では、星の等級の定義や計算方法について解説します。また、星の等級を決定づける要素は一体何なのかということも学ぶぞ。今回は天文学について詳しく学んだことがない方であっても簡単に理解できるような説明をすることを心掛けたぞ。ぜひ、この機会に星の等級についての理解を深めてくれ。
環境工学を専攻している現役理系学生ライター通りすがりのペンギン船長と一緒に解説していきます。

ライター/通りすがりのペンギン船長
現役理系大学生。エネルギー工学、環境工学を専攻している。これらの学問への興味は人一倍強い。土壌、生態系、気象、地球温暖化について学んだこともある。
星の等級について学ぼう!

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夜空に輝く星やそれらが集まって出来ている星座は、その美しさで古い時代から世界中の人々の注目を集めてきました。そして、このようなことを背景にして、星についての学問である天文学も発展してきましたよ。天文学の中には様々な理論が含まれますが、今回はその中から星の明るさを表す『等級』を話題に選びました。
以下では、星の等級の考え方や定義について述べます。また、等級の大小は何によって決まるのかといった発展的な内容も学びますよ。説明の中には、少々難しい数式や言葉が登場しますが、その都度それらの意味を解説します。ですから、見慣れない用語などを目にした場合も、あきらめずに記事を読み進めてみてくださいね。それでは早速解説を始めます。
星の等級とは?

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一言で表現すれば、星の等級は星の明るさを表す階級です。等級の値が小さくなればなるほど、その星の明るさは大きくなります。私たちが肉眼で観測できる星の等級は6等星よりも値が小さい星だとされていますよ。この条件に当てはまる星は合計で約9000個存在しています。
次に、いくつかの有名な恒星の等級を紹介しますね。夏の大三角形を構成するデネブ・アルタイル・ベガはすべて1等星です。それゆえ、夏の大三角形は肉眼であっても発見しやすいのですね。夏の大三角形を見つけることができれば、はくちょう座・わし座・こと座などを芋づる式に見つけることができますよ。そして、冬の大三角形のシリウス・プロキオン・ベテルギウスも1等星です。
また、動かない星として知られており、古い時代では航海の道しるべとして用いられた北極星ですが、これは以外にも1等星ではありません。現在の北極星は2等星であることが知られています。ですから、都心部などの光が多い環境では、北極星を見つけるのは非常に難しいのです。
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