「狐と狸」の使い方・例文
「狐と狸」の使い方を、例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.人気スターのチケット販売当日、情報が錯そうしたのに加え、行列をちゃんと守らず、たくさんのファン同士がまるで狐と狸の化かし合いのようだった。
2.過去にテレホンサービスの仕事をやっていた時、運営者とグループ会社の仲がとても悪く、狐と狸のようにけちのつけ合いで、毎日が地獄の体験をした。
3.魚釣りの場所取りは、まるで狐と狸の化かし合いのごとく、正直者がばかを見る。本当におすすめの場所は、みんなには絶対教えない。
それでは、それぞれの例文について、解説していきます。
例文1は、「狐と狸の化かし合い」というおなじみの故事ことわざがそのまま使われている文章。例文2は、狐と狸が動物ではなく、だまし合いや裏でこそこそと悪だくみをする者たちといった意味で用いられている文章です。
例文3も、お互いをだまし合うという意味の「狐と狸の化かし合い」が文章で用いられています。
「狐と狸」の類義語は?違いは?
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次に、「狐と狸」の類義語(類語)を見てみましょう。
「狐と狸」の類義語として考えられる言葉として、共犯者、くせ者同士、同じ穴の狢、狐狸、ペテン師、やり方が汚い、詐欺的な、だまし合い、陰謀、どっちもどっち、似たり寄ったりなど。
その1「くせ者」
「狐と狸」は、くせ者同士という意味もあります。この「くせ者」とは、そもそもいったいどういう意味なのでしょうか。
くせ者は、漢字で「曲者」「癖者」と書きます。意味は、盗賊などの怪しい者のほか、ひと癖あるしたたかな人物、表に現れていない何かを秘めて油断できない人、普通と違う並々ならぬ人物など。
「狐と狸」に近い意味は、ひと癖ある人物が該当します。「くせ者ぞろい」といった使い方が一般的です。
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