端的に言えば一再ならずの意味は「何度も」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
自治体広報紙の編集を8年経験した弘毅を呼んです。一緒に「一再ならず」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/八嶋弘毅
自治体広報紙の編集に8年携わった。正確な語句や慣用句の使い方が求められるので、正しい日本語の使い方には人一倍敏感。
「一再ならず」の意味は?
「一再ならず」には、次のような意味があります。
一度や二度でなく。何度も。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「一再ならず」
「一再ならず」の読み方は「いっさいならず」です。現代ではあまり使われる言葉ではありませんが、それでも書籍などではたまに見かけることがあります。どちらかというと文語体に近い言語ですが、それでも明治時代の言文一致運動の波を乗り越えて今でも使われている言葉の一つです。
「一再ならず」の語源は?
次に「一再ならず」の語源を確認しておきましょう。まず「一再」とは「一度、二度」のことを言います。「一」が「一度」で「再」は「再び」の意味で「二度」と考えればいいでしょう。その「一再」を「ならず」と否定した結果「一度や二度にとどまらない」状態を表すようになったのです。つまり「三度以上」なんらかの行動をした場合に限られる言葉と言えます。
「一切ならず」とすると「決してしてはならない」とか「決して完成しない」という意味になりますから、間違えないよう注意してください。
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