この記事では「火の中水の底」について解説する。

端的に言えば火の中水の底の意味は「辛苦の中」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

大手企業に35年以上勤務し、仕事でたくさんの文章を扱ってきたベテランのKAIKAIを呼んです。一緒に「火の中水の底」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/KAIKAI

東京の大手企業に35年以上勤務し、仕事でたくさんの文章を扱ってきた経験を持つ。学生時代から国語が得意で言葉の意味や内容には自信あり。

「火の中水の底」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「火の中水の底」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「火の中水の底」の意味は?

国語辞典のサイトを検索してみると「火の中水の底」には、次のような意味があります。

ひどい苦しみや困難な境遇に実を置くたとえ。火の中水の中。

出典:デジタル大辞泉/コトバンク(小学館)「火の中水の底」

「火の中水の底」(ひのなかみずのそこ)とは、たとえ火の中や水の底に飛び込んでもかまわないということの例えから、どんなに辛いことがあってもなんのそのという意味です。「火の中水の中」とも言います。ここでの「水」とは川や海とっいった深い水中のことです。

同じ意味ですが言い方を変えて「火水に入る」とか「火水の底」とか「火水も厭わない」の三つの言葉があります。

「火の中水の底」の語源は?

次に「火の中水の底」の語源を確認しておきます。

信ぴょう性のある説を紹介しましょう。日本最古の歌集である「万葉集」に阿部郎女(あべのいつらめ)という女性が詠んだ歌の中に「火にも水にもわれなけなくに」というもがあります。これは「私は火の中、水の中にも飛び込む覚悟がある」という意味です。これが語源になったとされ、現代でも使われています。

その他にも源平の戦いを描いた「平家物語」の中にも、平維盛(たいらのこれもり)という武将が妻を説得する際に「火の中、水の底」という記載があるのです。

\次のページで「「火の中水の底」の使い方・例文」を解説!/

「火の中水の底」の使い方・例文

「火の中水の底」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.お前のためならたとえ火の中水の底でも一生懸命働いてみせる。
2.勝利のためならたとえ火の中水の底、どんなに辛い練習メニューも耐えぬきます。
3.観音様はたとえ火の名水の底でも、貧苦の人のために情けをかけてくれます。

「火の中水の底」とは、愛する人のためならばたとえわが身がどんなひどい目にあってもかまわない、火の中でも水の底でも恐れないということです。水の中ではまだ大丈夫だとしても火の中でというのは無理でしょうね。それほどまですべてを捧げ、無理をして成し遂げますという強い決意を表現しています。

「火の中水の底」の類義語は?違いは?

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「火の中水の底」の類義語は何でしょうか。

その1「水火も辞せず」

「水火も辞せず」(すいかもじぜず)とは、「たとえ火の中水の中」を言い変えたものです。意味は同じく「火に焼かれ水に溺れるほどのひどい苦しみや災難もものともせず力をつくす」ことになりますね。「お客様のご要望であれば、水火も辞せずサービスさせていただきます」などと言うのです。

\次のページで「その2「怖いものなし」」を解説!/

その2「怖いものなし」

「怖いものなし」とは、「恐ろしいと感じるものがなく、好き放題にふるまえる」という意味です。「うちの部の月間売上のことで外部の責任者に意見するとは彼には怖いものなしだな」などと言います。

その3「身を挺して」

「身を挺して」とは、「身を投げ出して率先して事に当たる」ことです。「彼女は身を挺してホームから落ちて電車にひかれそうな子供を救った」などと言います。「身を呈して」と書く人をよく見かけますが誤用です。「呈して」という漢字は「物を差し出す」という意味であり、一方、「挺して」「身体を差し出す」という意味があるのが理由になります。

「火の中水の底」の対義語は?

「火の中水の底」の対義語は何でしょうか。

その1「石橋を叩いて渡る」

「石橋を叩いて渡る」(いしばしをたたいてわたる)とは、「安全に見える石橋でも一旦たたいてみて、さらに安全を確かめてから渡ること」で「用心の上にも用心を重ねて物事を行うこと」に対する例えとして使われています。危険や苦労をかえりみない「火の中水の底」とはそういう意味で対義語と言えますね。「彼は石橋を叩いて渡るタイプだから大きな失敗がない」などと使います。

その2「気楽」

「気楽」とは、「気兼ねせずに一日を気負わずにのんびりと過ごすこと」です。これも危険や苦労をかえりみない「火の中水の底」とはそういう意味で対義語と言えます。昔流行した歌に「サラリーマンとは気楽な稼業ときたものだ」などと言いますね。

「火の中水の底」の英訳は?

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ここにライティングを挿入してください。(200字程度まで)

\次のページで「「jump through hoops」」を解説!/

「jump through hoops」

「火の中水の底」は英語では「jump through hoops」と言います。「hoop」とはサーカスでライオンなどがくぐりぬける火が燃える輪のことです。直訳すると「輪の中をくぐり抜ける」になります。ここでは「火の中」のみということになりますね。「水の底」もということでは、「go through fire and water」という表現もあります。

I would go through fire and water for your sake.(あなたのためならたとえ火の中水の底)
I will eollow you,come hell or high water.(あなたのためならたとえ火の中水の底)

「火の中水の底」を使いこなそう

この記事では「火の中水の底」の意味・使い方・類語などを説明しました。

愛する人や尊敬する人のためには火の中水の底に飛び込むことは人間としてはっても素晴らしいことですね。確かにあえてこのような危険をおかしたり、苦労を招かなくても生きてゆけます。しかし、それではビジネスでもプライベートでもなかなか大きな改革はできないでしょうし、愛する人の心をしとめることはできないでしょう。さら自分自身の成長の見込まれません。

時には大きなチャンスのヒントをつかむためにも思い切って「火の中水の底」に飛び込んでみることは必要でしょう。

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国語言葉の意味

【慣用句】「火の中水の底」の意味や使い方は?例文や類語をたくさんの文章を扱ってきたライターがわかりやすく解説!

この記事では「火の中水の底」について解説する。

端的に言えば火の中水の底の意味は「辛苦の中」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

大手企業に35年以上勤務し、仕事でたくさんの文章を扱ってきたベテランのKAIKAIを呼んです。一緒に「火の中水の底」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/KAIKAI

東京の大手企業に35年以上勤務し、仕事でたくさんの文章を扱ってきた経験を持つ。学生時代から国語が得意で言葉の意味や内容には自信あり。

「火の中水の底」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「火の中水の底」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「火の中水の底」の意味は?

国語辞典のサイトを検索してみると「火の中水の底」には、次のような意味があります。

ひどい苦しみや困難な境遇に実を置くたとえ。火の中水の中。

出典:デジタル大辞泉/コトバンク(小学館)「火の中水の底」

「火の中水の底」(ひのなかみずのそこ)とは、たとえ火の中や水の底に飛び込んでもかまわないということの例えから、どんなに辛いことがあってもなんのそのという意味です。「火の中水の中」とも言います。ここでの「水」とは川や海とっいった深い水中のことです。

同じ意味ですが言い方を変えて「火水に入る」とか「火水の底」とか「火水も厭わない」の三つの言葉があります。

「火の中水の底」の語源は?

次に「火の中水の底」の語源を確認しておきます。

信ぴょう性のある説を紹介しましょう。日本最古の歌集である「万葉集」に阿部郎女(あべのいつらめ)という女性が詠んだ歌の中に「火にも水にもわれなけなくに」というもがあります。これは「私は火の中、水の中にも飛び込む覚悟がある」という意味です。これが語源になったとされ、現代でも使われています。

その他にも源平の戦いを描いた「平家物語」の中にも、平維盛(たいらのこれもり)という武将が妻を説得する際に「火の中、水の底」という記載があるのです。

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