
その2「熱弁を振るう」
「熱弁を振るう」は、特に選挙の応援演説や、新商品をテレビなどの電波に乗せて広告するときに候補者や商品がいかにすばらしいかを熱く語るときに使われます。時にはニュースで誤報がありますが、それらを訂正する場合には軽くお詫びをする程度で「熱弁を振るう」ことはありません。
「過ちては改むるに憚(はばか)ること勿(なか)れ」ということわざもありますから、そういうときこそしっかり訂正してもらいたいものです。
その3「アピールする」
「アピールする」とは、自分の意見を広くみんなに届けたり、スポーツ競技で審判のジャッジに不満がある場合に注意を引くために行うものです。自分の意見を言うという意味では「一席ぶつ」の類義語の一つに挙げてもいいでしょう。いかに自社のサービスが充実しているかを消費者に理解してもらうかを届ける方法も「アピールする」形態の一つと言えます。
「一席ぶつ」の対義語は?
次に「一席ぶつ」の対義語を見ていきましょう。
その1「聞き耳を立てる」
「聞き耳を立てる」は、一席ぶっている相手の言うことを一生懸命聴く立場に立っての言葉ですから「一席ぶつ」の対義語と言えるでしょう。「聞き耳を立てる」は誰かが人の噂をしているときに、その内容を知ろうとするときによく使われる言葉ですから、あまりいい意味で使われることはありません。
その2「傾聴する」
「傾聴する」も「聞き耳を立てる」と同じく、一席ぶっている人の言うことを聞く立場からの言葉ですから「一席ぶつ」の対義語の一つとしてもいいでしょう。「傾聴する」は「聞き耳を立てる」のように興味本位で人の話を聞くのではなく、参考になる話を聞く点で、「聞き耳を立てる」とは違うニュアンスを持っています。
その3「沈黙する」
「沈黙する」は前に紹介した「聞き耳を立てる」や「傾聴する」とは違う意味で「一席ぶつ」の対義語です。聞いたり話したりするわけではなく黙り込んでしまってなにも喋らない状態を言います。「沈黙は金」という金言もありますから、軽々しく「一席ぶつ」人より考え深い人と評価されるかもしれません。