

端的に言えば一席ぶつの意味は「演説する」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
自治体広報紙の編集を8年経験した弘毅を呼んだ。一緒に「一席ぶつ」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
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ライター/八嶋弘毅
自治体広報紙の編集に8年携わった。正確な語句や慣用句の使い方が求められるので、正しい日本語の使い方には人一倍敏感。
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「一席ぶつ」の意味は?
「一席ぶつ」には、次のような意味があります。
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大勢の聞き手に向かって演説をしたり威勢のいい話をしたりする。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「一席ぶつ」
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「一席ぶつ」は、仕事仲間が集まってお酒を飲んだりするときに、上司が得意げに組織のあり方などをみんなに説教するような時に使われますが、あまりそのような話が参考になることはありません。喋っている上司にしてみれば気持ちがいいことかもしれませんが、聞いている人たちには毎日のように聞かされていることですから、またかとウンザリしてしまうでしょう。
また選挙の応援でも、自動車の上に乗って公共の場所で支援者が「一席ぶつ」姿が新聞に掲載されたりします。特に国政選挙ともなると、全国で大きな関心事となるでしょう。
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「一席ぶつ」の語源は?
次に「一席ぶつ」の語源を確認しておきましょう。「一席ぶつ」は「一席打つ」とも表記しますが、この場合「うつ」とは読みません。正しくは「ぶつ」です。国語辞典にも「ぶつ」という読み方で収録されており、「うつ」と記載された辞書はありません。
「一席」には演説や講談、落語などでの一回の話や検定試験、コンクールなどで一位を獲得することを言います。「一席ぶつ」の場合は、話をするという意味に関連した言葉ですから前者のような使い方以外に使うことはありません。落語では「毎度バカバカしい話を一席伺います」のように使われているのを聞かれた方も多いでしょう。
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