「虎を野に放つ」の対義語は?
次に「虎を野に放つ」の対義語についてですが、「力のあるものを自由に力を発揮できる状態にすること」「災いをもたらすものを野放しにすること」という意味であるため、対義語の定義が難しい表現となっています。
その代わり、「虎」を使った間違いやすい表現のことわざを紹介しますので、合わせてチェックしてみてください。
「虎」を使った間違いやすいことわざ
「虎を野に放つ」と意味を混同しやすい表現について解説します。
「虎の尾を踏む」と間違えないようにしよう
「虎の尾を踏む」ということわざがあります。こちらは「きわめて危険なことをすること」のたとえです。確かに、虎のしっぽを踏めば何をされるかわかりませんよね。
この「虎の尾を踏む」と「虎を野に放つ」の意味を間違えて使ってしまう場合が多いです。「危険を冒すこと」と「危険なものを野放しにすること」なので、実際に危険を冒しているかどうかという点で、微妙にニュアンスがことなりますよね。
細かい違いではありますが、この機会に注意するようにしておくと良いでしょう。
意味から英訳を考えてみよう
「虎を野に放つ」は直訳すると「AをBさせる」の「let A B」を使って「let a tiger run loose」と英訳することができます。このまま使っても意味は伝わるようですが、もう少しわかりやすく「虎を野に放つ」という意味から英訳を考えてみましょう。
「虎を野に放つ」を「危険な状態におかれる」という日本語として解釈すると、いろんな言い方ができますが、例えば「be courting disaster」のような形で表現することが可能です。もう1つの意味である「力のあるのものが自由に力を発揮できる状態にする」については、少し強引ですが「その人の強さをさらに完璧にする」と考えて「become a perfect ◯◯」といった言い方で表現することもできるでしょう。こうした表現のあとに最初に紹介した「let a tiger run loose」を加えれば完璧です。
最後に例文を用意したので、合わせて参考にしてみてください。
It is like letting a tiger run loose.
それはまさに虎を野に放ったようなものだ。
He was courting disaster at that time.
あの時の彼は虎を野に放った状況の中にいた(危険な状況の中にいた)。
Since he move aboroad, he became perfect comedian (like letting a tiger run loose).
海外に移住して以来、彼は野に放たれた虎のような(完璧な)芸人となった。
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