この記事では「けちをつける」について解説する。

端的に言えばけちをつけるの意味は「悪く言う」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

大手企業に35年以上勤務し仕事でたくさんの文章を扱ってきたベテランのKAIKAIを呼んです。一緒に「けちをつける」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/KAIKAI

東京の大手企業に35年以上勤務し、仕事でたくさんの文章を扱ってきた経験を持つ。学生時代から国語が得意で言葉やことわざの意味には自信あり。

「けちをつける」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは最初に「けちをつける」の意味や語源・使い方から見ていきましょう。

「けちをつける」の意味は?

「けちをつける」は辞書を検索すると次のような意味があります。

1.縁起が悪いと感じるようなことを、言ったりしたりする。
2.欠点を見つけて悪く言う。難癖をつける。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「けちをつける」

国語辞典にあるように「けちをつける」とは縁起が悪いことや相手の言動への嫌味を告げる意味を持つ慣用句です。相手にとって前向きなアドバイスではなく、すべて相手が嫌がるマイナスなイメージの言葉である点が特徴となります。

「けちをつける」の語源は?

次に「けちをつける」の語源を確認しておきましょう。

「けち」とは「怪事」(けじ)という不吉なことの前兆を表示する文字を使った言葉が音変化して「けち」と言われるようになり、「つく」が続いて「不吉なことが起こる」という意味の用語になりました。これが転じて「悪い噂などで物事が思うように進まない」という意味になったのです。これがさらに転じて「難癖をつける」ことを言うようになりました。

\次のページで「「けちをつける」の使い方・例文」を解説!/

「けちをつける」の使い方・例文

「けちをつける」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.せっかくやる気になったのに先生にけちをつけられられて勉強する気がなくなった。
2.今日になってネックレスが切れるなんて縁起でもないと出かける前に母にけちをつけられた。
3.漫画家が一生延命描いた漫画を見て友人は、面白くないとけちをつけた。
4.この作品には感動したのだが、制作した人気作曲家にスキャンダルがありけちがついた。

「けちをつける」場合は、良いことがあって舞い上がっている時や仕事がうまくいって気分がいい状態の人に対して、「今はいいけどこの後は悪いことが起きるぞ」といった相手の嫌うネガティブなことをあえて言ってしまいます。けちさえつけられなければ相手もそのまま喜んでいられたのですが、本当に迷惑な話ですね。

「けちをつける」の類義語は?違いは?

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「けちをつける」の類義語は何でしょうか。

その1「縁起が悪い」

「縁起が悪い」とは「何かよくないことがおこりそうな兆しがある」という意味です。「縁起でもない」と言う場合もありますね。「縁起」(えんぎ)とは仏教用語で「全ての現象は原因や条件が相互に関係しあって成立している」という意味があります。「今からお葬式のことを考えておくなんて縁起が悪い」などと言いますね。逆の「よいことが起こりそう」という意味の場合は「縁起がよい」と言います。

\次のページで「その2「不吉な」」を解説!/

その2「不吉な」

「不吉な」とは「縁起が悪いこと」「不運の兆しがある」という意味です。「吉」とは「よいこと」の意味になります。反対に悪いことは「凶」です。「不吉な予感がしたので今日は外出を控えた」などと言いますね。

その3「胸騒ぎがする」

「胸騒ぎがする」(むなさわぎがする)とは「心配なことや嫌な予感があって不安だ」という意味です。不安がいっぱいで胸の中がざわざわと騒がしい様子を表しています。「今日は娘の帰りが遅いので胸騒ぎがする」などと言いますね。

「けちをつける」の対義語は?

「けちをつける」の対義語は何でしょうか。

その1「称賛する」

「称賛する」とは「自分がいいと思った相手の優れていることについて言葉などを使ってほめる」ことです。「彼女のピアノ演奏はたくさんの観客から称賛の拍手をあびた」などと言います。

同じ読み方の「賞賛する」の場合は「相手の優れていることについて金品や賞状などを与えてほめる」ことです。

その2「賛美する」

「賛美する」とは「偉大なものや神聖なものとしてほめたたえる」ことです。「称賛」との違いは、「称賛」の場合は行為や行動の成果をほめたたえるのに対し、「賛美」の場合はその存在自体を偉大なものとしてほめたたえます。「この写真は大自然の美しさを賛美するものだ」などと使われますね。

その3「絶賛する」

「絶賛する」とは「この上なくほめたたえる」ことです。「絶」は「この上ない様子」で「賛」は「相手をほめたたえる」という意味になります。単にほめるのではなく、最上級ランキングのレベルでほめるというニュアンスがありますね。「絶賛」は「絶讃」とも表示しますが意味は同じです。「被災地でボランティア活動をした彼の行動は絶賛された」などと言います。

なお、「絶賛販売中」は正しい使い方ですが、「絶賛募集中」と言う場合は「この上ない称賛」という意味を持たないため誤用です。

\次のページで「「けちをつける」の英訳は?」を解説!/

「けちをつける」の英訳は?

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「けちをつける」の英訳は何でしょうか。

「throw cold water on」

日本語の「けちをつける」の意味で使われる英語は「throw cold water on」です。その他「find fault 」とも言います。単語では「criticize」や「cavil」や「crab」です。

You always throw cold water on our ideas.(あなたはいつも私たちの考えにけちをつける)
Throwing cold water on our plan is typical of your character.(私たちの計画にけちをつけるのは、典型的なあなたの性格だ)You had better not to throw cold water on my proposal.(私の提案のけちをつかえないほうがいい)

「けちをつける」を使いこなそう

この記事では「けちをつける」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「けちをつかえる」人はそこのでもいます。どうでもいいようなことに対して難癖をつけるめんどくさい人というわけですね。しかも自分の考えは当然で正しいと信じてますからよけい扱いづらいものです。

しかし、「けちをつかえる」人との付き合い方のヒントとしては思いやりを持って接することがおすすめですね。普段からおだやかな雰囲気で接するとその結果、相手も心を開き、すなおな気持ちになってこちらの話をに耳を傾けてくれるのではないでしょうか。

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国語言葉の意味

【慣用句】「けちをつける」の意味や使い方は?例文や類語をたくさんの文章を扱ってきたライターがわかりやすく解説!

この記事では「けちをつける」について解説する。

端的に言えばけちをつけるの意味は「悪く言う」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

大手企業に35年以上勤務し仕事でたくさんの文章を扱ってきたベテランのKAIKAIを呼んです。一緒に「けちをつける」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/KAIKAI

東京の大手企業に35年以上勤務し、仕事でたくさんの文章を扱ってきた経験を持つ。学生時代から国語が得意で言葉やことわざの意味には自信あり。

「けちをつける」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは最初に「けちをつける」の意味や語源・使い方から見ていきましょう。

「けちをつける」の意味は?

「けちをつける」は辞書を検索すると次のような意味があります。

1.縁起が悪いと感じるようなことを、言ったりしたりする。
2.欠点を見つけて悪く言う。難癖をつける。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「けちをつける」

国語辞典にあるように「けちをつける」とは縁起が悪いことや相手の言動への嫌味を告げる意味を持つ慣用句です。相手にとって前向きなアドバイスではなく、すべて相手が嫌がるマイナスなイメージの言葉である点が特徴となります。

「けちをつける」の語源は?

次に「けちをつける」の語源を確認しておきましょう。

「けち」とは「怪事」(けじ)という不吉なことの前兆を表示する文字を使った言葉が音変化して「けち」と言われるようになり、「つく」が続いて「不吉なことが起こる」という意味の用語になりました。これが転じて「悪い噂などで物事が思うように進まない」という意味になったのです。これがさらに転じて「難癖をつける」ことを言うようになりました。

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