
その3「大成する」
「大成する」には複数の意味があります。辞典で確認してみましょう。
1.長時間を費やして、仕事や研究などを完全にしとげること。「事業を―する」「近代医学の―者」
2.業績を成し遂げてすぐれた人になること。「学者として―する」
3.多くの資料などを集めて一つの秩序だったものにすること。また、そのもの。集大成。「万葉集―」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「大成」
2番目の「すぐれた人になる」という意味が「一家を成す」の類語となりそうです。「医者として大成する」などと使います。
その4「名を揚げる」
「有名になる」という意味で「名を揚げる」という言葉があります。「権威となる」を表す「一家を成す」の方がかたいイメージですが、類語として覚えておいてもよいでしょう。「大変な思いをしながら努力し、歌手として名を揚げた」などと使います。
「名」を使用した言葉で似たような意味を持つものは他にも、「名を馳せる」、「名を成す」、「名を立てる」などがあり、まとめて覚えておくことがおすすめです。
「一家を成す」の対義語は?
「一家を成す」について特定の対義語は見つかりませんでした。ここでは参考に、「大きな成功」とは反対の意味合いの言葉を見ていきましょう。
その1「小成」
「小成」は「しょうせい」と読み、「わずかな成功」という意味を持ちます。「小成に安んじる」で使われることが多いようです。「一家を成す」の成功のイメージとはずいぶん異なりますね。「小成に安んじることなく、彼は意地でも大成功を収めたいと思っている」などと使えるでしょう。
その2「うだつがあがらない」
「うだつがあがらない」は、「地位などがぱっとしない」という意味で使われます。「うだつ」は漢字で書くと「梲」、「卯建」など、表記はいくつかあるようです。「頑張ってもうだつがあがらず、意気消沈している」、「君はうだつがあがらないと上司に言われ、嫌気がさしてきた」などと使います。
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