端的に言えば眉根を寄せるの意味は「顔を顰める」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「眉根を寄せる」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/ハヤカワ
学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。
「眉根を寄せる」の意味や語源・使い方まとめ
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それでは早速「眉根を寄せる」の意味や語源・使い方・関連する類義語を一覧でご紹介していきます。「眉根を寄せる」は慣用句であるという点も抑えておきましょう。
「眉根を寄せる」の意味は?
「眉根を寄せる」というキーワードをネット上の辞典・辞書で検索してみると、次のような記載があります。
1.不快感などから顔をしかめ、それによって眉の根本が中央に寄り合うこと。「眉を寄せる」とも言う。
出典:実用日本語表現辞典「眉を寄せる」
「眉根を寄せる」は人が不快感・怒りなどを感じた際に、眉の根本が自然に寄る様子を表現した言葉です。なにかムッとするような出来事があったときは、しかめっ面になり、眉がぐっと寄せられます。「眉根を寄せる」はこうした表情を表現して使われている言葉です。
また「眉根を寄せる」はその他に「眉を寄せる」、「眉をしかめる」、「眉をひそめる」などと書かれることもあります。込められている感情は、不快感・怒りのほか、心配・憂いなどもあり、特に限定されていません。「眉根を寄せる」はこうした感情を覚えた際の表情の動きを表現した単語です。
「眉根を寄せる」の語源は?
次に「眉根を寄せる」の語源を確認しておきましょう。眉根を寄せるは「眉根」と「寄せる」の二つの単語を組み合わせて生まれました。「眉根」とは眉の中でも、特に顔の中心に近い側の部分のことを指します。逆の顔の外側の端を指す「眉尻」と対象的な意味の言葉となっていますね。
「寄せる」は一箇所に集めることを指しており、「眉根を寄せる」とは両方の眉根を顔の中心へと寄せる様子を表現しています。こうした点を見ると、「眉根を寄せる」という表現は「眉を寄せる」という言葉よりも、人の表情の様子を少しだけ、より正確に表現した言葉だと言えますね。
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