国語言葉の意味

「一枚看板」の意味や使い方は?例文や類語を元塾講師がわかりやすく解説!

この記事では「一枚看板」について解説する。

端的に言えば一枚看板の意味は「大勢の中の中心人物」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

塾講師を経験したナギセを呼んです。一緒に「一枚看板」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ナギセ

塾講師経験のあるライター。もちろん国語も教えた経験あり。国語好きを生かし、楽しく解説する。

「一枚看板」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「一枚看板」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「一枚看板」の意味は?

「一枚看板」には、次のような意味があります。

1.その団体の大立て者。また、大ぜいの中の中心人物。

2.人に誇ることができる、ただ一つのもの。

3.その着物のほかに着替えのないこと。一張羅。

4.上方の歌舞伎劇場で、木戸のかたわらに立てた大きな飾り看板。外題を大書きし、上部に主な役者の絵姿を示した。江戸では大名題といった。外題看板。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「一枚看板」

「一枚看板」は多くの意味があります。もともとは先程述べた中の、4つ目の意味だったそうです。ただ、現在は大ぜいの中の中心人物と、人に誇ることのできるたった一つのもの、の二つの意味でよく使われますね。こんなに意味があると、使い方には気をつけなくてはなりません。場面ごとで使い分けができるようにさらに詳しく解説していきます!

「一枚看板」の語源は?

次に「一枚看板」の語源を確認しておきましょう。

一枚看板というのは上方の歌舞伎用語で、劇場の前に立てた大きな看板のことです。江戸では「大名題(おおなだい)」といいました。これは意味のところでお話ししましたね。一枚看板には外題を大きく書き、その上部には主役となる役者の絵姿が描かれました。そこから一座の中心的役者を一枚看板と呼ぶようになります。これが転じて団体の中心人物を一枚看板と言うようになりました。また、さらにこの意味から転じて、唯一他人に誇れることや、一張羅という意味でも使われるようになるのです。

「一枚看板」の使い方・例文

「一枚看板」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.彼女がこの劇団の一枚看板だ。

2.彼の一枚看板はこの実直さである。

3.春夏秋冬一枚看板で押し通す。

出典:夏目漱石「吾輩は猫である」(1905-1906)

4.立派な一枚看板が目に入った。

一つ目の例文は団体の中心人物という意味で使われている文です。二つ目は唯一の誇りや自慢を表す意味で使われています。三つ目は、有名な夏目漱石の「吾輩は猫である」の中の一文です。その着物のほかに着替えのないこと、一張羅(いっちょうら)、ということを表します。四つ目は元々の意味、上方の歌舞伎劇場で立てられている大きな飾り看板の意味です。

複数意味があると覚えるのが大変かもしれませんが、頑張って使いこなしましょうね!

「一枚看板」の類義語は?違いは?

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さて、一枚看板の類義語にはどんなものがあるのでしょうか?早速見ていきましょう!

その1「立役者」

これは一枚看板のまさに代わりといったような言葉ですね。物事の中心となって重要な役割を果たす人のことをいいます。他にも、芝居の一座で中心になる役者のことを指しますよ。

彼がこの集団を大きくした立役者だと紹介された。

その2「唯一の取り柄」

こちらの表現なら使ったことのある方も多いでしょう。唯一の、というたったひとつという意味の言葉があるのであまりいい感じはしませんが、取り柄なんて一つあるだけでじゅうぶん素敵なことですよね!

あの大根役者の唯一の取り柄と言えば、声がよく通ることくらいだ。

その3「一張羅」

こちらも一枚看板の代わりになるようなよく聞く言葉です。たった一枚の晴れ着、たった一枚しかない衣服のことを指します。

一張羅で出かける。

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