この記事では【慣用句】「化けの皮を現す」について解説する。

端的に言えば、化けの皮を現すの意味は「本性をあらわす」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

整骨院の院長をしながら、読書好きなWebライターとしても活動中のくっつんを呼んです。一緒に「化けの皮を現す」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/くっつん

整骨院の院長として普段から難しい言葉を、簡単に伝えることが得意。人に分かりやすい説明をするために、1週間に1冊は本や小説を読んでいるから、難しい言葉にも慣れている。

「化けの皮を現す」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「化けの皮を現す」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「化けの皮を現す」の意味は?

化けの皮を現す」には、次のような意味があります。

1.本性をあらわす
2.正体を暴露する

出典:デジタル大辞泉(小学館)「化けの皮を現す」

「本性をあらわす」と「正体を暴露する」は、普段は隠している実態を外に出して見えるようにする、といった意味があります。

化けの皮を現す」と聞いて「童話の赤ずきんちゃん」を思い浮かべなかったでしょうか?赤ずきんちゃんではオオカミがおばあさんのずきんをかぶり変装し、最終的には化けの皮を現し、あかずきんちゃんを食べてしまう。という話がありました。まさに「化けの皮を現す」の代表的な使われ方です。

「化けの皮を現す」の語源は?

次に「化けの皮を現す」の語源を確認しておきましょう。「化けの皮」は真相や正体などを包み隠している偽りの外見のことです。「現す」は今まで見えなかったものを、外に出してみえるようにすることを意味します。二つの言葉が合わさることで、正体を暴露するというような意味になるでしょう。

悪事を働くために正体を隠していて、目標が達成できたときに正体を暴露する。というようなときに使われます。だから、良い意味で使われることはありません。

\次のページで「「化けの皮を現す」の使い方・例文」を解説!/

「化けの皮を現す」の使い方・例文

化けの皮を現す」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.英語が話せると彼女は言っているが、次の授業で化けの皮を現すだろう
2.温厚な性格の政治家だが、一般人に激怒したところを報道されて、化けの皮を現すことになった
3.踏み絵をつかうことで、化けの皮を現した

1つ目の例文は自分自身を過大評価して大口を叩いているが、そのうち過大評価をしていたことに周りが気づくであろう、というように時間経過とともに素性が分かってくる様子。2つ目は優しそうな人間性は上辺だけで、本性は真逆の性格である様子を表している。

3つ目は踏み絵を使うことで口では何とでもいっているが、人の思想や考えを強制的に出現させ、正体を見破ることあらわしています。3つの例文を見てわかると思いますが、どれも良い意味では使われません。

「化けの皮を現す」の類義語は?違いは?

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化けの皮を現す」には「本性をあらわす」「正体を暴露する」という意味がありました。実は他にも「化けの皮を現す」と似た意味の言葉があります。この記事では類義語を3つ紹介していきますので、一緒に確認していきましょう。

その1「尻尾を出す」

一つ目は「尻尾を出す」です。「しっぽをだす」と読みます。隠し事や偽りがバレることをあらわす意味です。この言葉は化けたキツネやタヌキが尻尾を出して、正体を見破られる意からなので、化けの皮を現すの類義語の一つと言えるでしょう。

化けの皮を現すとの使い分けは、「尻尾を出す」は意図していないが正体があられてしまいます。

だから正体がバレてしまった、という時は「尻尾を出す」が使われるでしょう。意図せずに正体を現した時には「尻尾を出す」が適しています。

\次のページで「その2「馬脚を露す」」を解説!/

1.我が家のお皿を割った犯人が尻尾を出した

2.彼を問い詰めるとついに、尻尾を出すことになった

3.子供が嘘をついていると分かってはいるが、そのうち尻尾を出すだろう

その2「馬脚を露す」

二つ目は「馬脚を露す」です。「ばきゃくをあらわす」と読みます。あらわすは「現す」でも正解です。「馬脚を露す」は、隠していたことが現れることを意味します。

この言葉は、芝居中の馬の脚を演じる演者の足が誤って表に出てしまうことを表すので、化けの皮を現すの類義語の一つと言えるでしょう。

化けの皮を現すとの使い分けは「馬脚を露す」は何かの誤りをきっかけに問題が表に出るようなときに使います。「化けの皮を現す」と同様に「馬脚を露す」も悪い意味で使われますことが多いです。

1.人気の留学生もそろそろ、馬脚を露すころだろう

2.不適切な対応を繰り返し、馬脚を露すことになった

3.馬脚を露すことになったのは、一通のメールが原因だった

その3「仮面を脱ぐ」

三つ目は「仮面を脱ぐ」です。「かめんをぬぐ」と読みます。「仮面を脱ぐ」も正体を現すというような意味で使われますが、化けの皮を現すと大きく違うのは悪いイメージが少ないことです。

いままで紹介してきた「化けの皮を現す」と他の類義語と違い、悪いイメージが少ない様子を表します。

なぜなら、仮面とは顔を隠すためのもので、役になりきるために使われることが多いからです。仮面だと顔だけ隠すような状態なので、化けの皮のように全身隠されているよりは、信用できることが多いのではないでしょうか。

1.仮面を脱ぐときは、心から安心した時だけだ

2.役を演じている際には、仮面を脱げない

3.男性かと思っていた人が、仮面を脱ぐと女性だったことが分かった

「化けの皮を現す」の対義語は?

残念ながら「化けの皮を現す」の対義語はありません。「化けの皮」は正体を隠している外見のこと。「現す」は今まで見えなかったものを外に出して見えるようにすること。だから「正体を隠す」が対義語になるかもしれません。

\次のページで「「化けの皮を現す」を使いこなそう」を解説!/

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「化けの皮を現す」を使いこなそう

この記事では「化けの皮を現す」の意味・使い方・類語などを説明しました。「化けの皮を現す」は隠している正体が暴露されてしまう。という意味でしたが、理解できましたか?ちなみに、あなたには人に隠している化けの皮はありませんか。誰にだって嘘をついてでも良く見せたい時はあると思います。

ただ、本当に良い関係性を築きたい人の前では「化けの皮を現したな」と思われることないように人間になってくださいね。

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【慣用句】「化けの皮を現す」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では【慣用句】「化けの皮を現す」について解説する。

端的に言えば、化けの皮を現すの意味は「本性をあらわす」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

整骨院の院長をしながら、読書好きなWebライターとしても活動中のくっつんを呼んです。一緒に「化けの皮を現す」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/くっつん

整骨院の院長として普段から難しい言葉を、簡単に伝えることが得意。人に分かりやすい説明をするために、1週間に1冊は本や小説を読んでいるから、難しい言葉にも慣れている。

「化けの皮を現す」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「化けの皮を現す」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「化けの皮を現す」の意味は?

化けの皮を現す」には、次のような意味があります。

1.本性をあらわす
2.正体を暴露する

出典:デジタル大辞泉(小学館)「化けの皮を現す」

「本性をあらわす」と「正体を暴露する」は、普段は隠している実態を外に出して見えるようにする、といった意味があります。

化けの皮を現す」と聞いて「童話の赤ずきんちゃん」を思い浮かべなかったでしょうか?赤ずきんちゃんではオオカミがおばあさんのずきんをかぶり変装し、最終的には化けの皮を現し、あかずきんちゃんを食べてしまう。という話がありました。まさに「化けの皮を現す」の代表的な使われ方です。

「化けの皮を現す」の語源は?

次に「化けの皮を現す」の語源を確認しておきましょう。「化けの皮」は真相や正体などを包み隠している偽りの外見のことです。「現す」は今まで見えなかったものを、外に出してみえるようにすることを意味します。二つの言葉が合わさることで、正体を暴露するというような意味になるでしょう。

悪事を働くために正体を隠していて、目標が達成できたときに正体を暴露する。というようなときに使われます。だから、良い意味で使われることはありません。

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