
端的に言えば一緒になるの意味は「ひとつになる」や「結婚する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
現役のオンライン塾講師でライターのななを呼んです。一緒に「一緒になる」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/なな
現役のオンライン塾講師であり、現在はライターとしても活動している。作文の添削をする際にひたすら辞書を引いた経験から、正しい日本語について常に考えるようになった。日本語の奥深さを伝えたいという熱い思いをもっている。
「一緒になる」の意味は?
「一緒になる」には、次のような意味があります。
1.複数のものが合わさって一つになる。落ち合う。「弟と駅の改札口で―・る」
2.夫婦になる。「晴れて―・る」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「一緒になる」
「一緒になる」には、「複数のものがひとつになる」と「結婚する」の大きく2つの意味があります。辞典で説明されているように、「ある場所で誰かと落ち合う」というときや、「合体する、結合する」を表すこともあり、「複数のものがひとつになる」には幅広い意味合いがあるといえるでしょう。例文で詳しく見ていきます。
「一緒になる」の使い方・例文
「一緒になる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.家族で動物園に出かけたところ、偶然仕事仲間と一緒になった。
2.新年度になり、親友とクラスが一緒になって嬉しい。
3.よりよいサービスの提供を目指し、2つの会社が一緒になった。
4.週末のデートで彼女に「一緒になろう」と言い、プロポーズするつもりだ。
1つ目の例文は、「ある場所で出会う」という意味で「一緒になる」を使っています。別々に出発して合流するときや、偶然出会った場合に「一緒になる」が使えるでしょう。
2の例文は「同一」や「合致する」の意味合いで「一緒になる」を使用した例、3は「バラバラだったものが合体する」という意味で用いた例文です。どちらも辞典の1つ目の意味である「複数のものが合わさる」に含まれるでしょう。
最後の例文の「一緒になる」は「結婚する」の意味です。恋愛関係にある人どうしが「一緒になる」といえば、「結婚する、夫婦になる」という意味になるのですね。
その1「鉢合わせする」
「ある場所で出会う」の意味での「一緒になる」には、「鉢合わせする」が類語となるでしょう。「鉢合わせする」は「思いがけず出会う」という意味をもち、「偶然にも」というニュアンスが強い言葉です。「昨日けんかした相手と、デパートで鉢合わせしてしまった」のように使います。
その2「出くわす」
「出くわす」も「偶然出会う」という意味をもち、「一緒になる」の類語といえそうです。また「出くわす」は、「災難に出くわす」のように人間以外にも使えます。漢字表記はさまざまあるようですが、「出会す」などと書くようです。
その3「居合わせる」
「居合わせる」は「ちょうどそこに居る」という意味です。「事故現場に居合わせる」や「部屋に偶然居合わせた人たち」などと使います。
その4「身を固める」
「結婚する」の意味での「一緒になる」には、「身を固める」が類語といえます。「自分もそろそろ身を固める年齢だ」などはよく使う表現ですね。
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