この記事では「一刻を争う」について解説する。

端的に言えば一刻を争うの意味は「わずかな時間も無駄にできない、急を要すること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

早稲田大学文学部で日本文学・日本語学を学んだぽん太を呼んです。一緒に「一刻を争う」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ぽん太

早稲田大学文学部で日本語学と日本文学を学び、中高国語科の教員免許も取得している。これまで学んだ知識を生かして、難解な言葉をわかりやすく解説していく。

「一刻を争う」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「一刻を争う」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「一刻を争う」の意味は?

「一刻を争う」を国語辞典で調べると、次のような意味がありました。

少しの時間も無駄にできず、急がねばならない。急を要する。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「一刻を争う」

「一刻(いっこく)」とは、わずかな時間を意味する言葉です。昔の時間では、「一刻」は一時の4分の1を表す言葉でもあり、今の約30分間と同じ意味になります。現代では、わずかな時間というのは1分、2分くらいのように感じますが、昔はそのような短い時間を表す言葉がありませんでした。だから、より短い時間を表す「一刻」という言葉を使って、差し迫った状況を表現したのですね。

「一刻を争う」の語源は?

次に「一刻を争う」の語源を確認しておきましょう。

「一刻を争う」のはっきりとした語源は見つけることができませんでした。しかし、「一刻」という言葉はずいぶん昔から使われていたようです。日本には「時刻制度」というものがあり、奈良時代から「一刻」という単位は存在していました。現在使われているグレゴリオ暦以前には多くの暦の入れ替わりがありますが、時間の長さは異なりながらも「一刻」という単位は使われ続けています。そうしたことから考えると、「一刻を争う」という言葉は、本当に昔から使われていた可能性も考えられますね。

ちなみに時刻制度を調べてみると、時間のまとまりのとらえ方が現代とは大きく異なっていて面白いですよ。興味のある人はぜひ検索してみてください。

\次のページで「「一刻を争う」の使い方・例文」を解説!/

「一刻を争う」の使い方・例文

「一刻を争う」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.なんてひどいケガだ。事態は一刻を争うぞ。早く手当をするんだ。
2.一刻を争うような状況なのに、なんであんなにのんびりしていられるんだ。
3.被災地の救助活動は、まさに一刻を争っている

それぞれの例文について解説していきます。

1つめの例文では、「事態は一刻を争う」という使い方をしました。これは有名な使い方なので、ドラマや映画のセリフなどでも聞いたことがあるかもしれません。「わずかな時間も無駄にできない、急を要する事態だ」ということですね。

2つめの例文は、「一刻を争うような状況」なのに急がない相手にイライラしている様子が想像できますね。「少しの時間も無駄にできない状況なのに、なぜのんびりしているんだ」という意味の例文です。

3つめの例文は、「一刻を争っている」という現在進行形の表現を使いました。「まさに今、わずかな時間も無駄にできない状況だ」ということを表すのに効果的な使い方です。

「一刻を争う」の類義語は?違いは?

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次に「一刻を争う」の類義語を紹介します。「差し迫った」や「急ぎの」などの簡単な類義語も多くありますが、今回はその中でもあまり聞いたことがないような言葉を取り上げていきましょう。

その1「焦眉の急」

「しょうびのきゅう」と読みます。眉が焦げること、眉が焦げるほどに火が近づいているという意味の言葉です。そこから転じて、すぐに解決しなければならない危険な事態が迫っていてことのたとえとしても用いられるようになりました。「焦眉の問題」と使うこともあります。

\次のページで「その2「火急」」を解説!/

その2「火急」

「かきゅう」と読みます。火が燃え広がるように急なこと一分一秒を争うような急を要する事態を意味する言葉です。焦眉と同様に火が関係している言葉で、昔の人たちは危機迫った状況を火を使った言葉で表していたことがわかりますね。

「一刻を争う」の対義語は?

「一刻を争う」は慣用句なので対義語という概念はありませんが、ここでは「わずかな時間も無駄にできない事態」と反対の意味を持つ言葉を紹介します。

「悠長に構える」

「ゆうちょうにかまえる」と読みます。「悠長」とは、動作や態度などが落ち着いていて気が長いことやその様子を表す言葉です。「悠」という言葉に、気分がゆったりしていることや時間・空間がどこまでも続くさまという意味があります。「悠長」のほかにも「悠然」「悠々」などが同じ意味の言葉です。

「一刻を争う」の英訳は?

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「一刻を争う」を英語に翻訳すると、どのような文章になるでしょうか。ウェブリオ英語例文で調べたところ、同じ英訳でも少し意味が異なるものを見つけたので紹介します。どちらも初級か中級くらいの英文なので、ぜひチェックしてみてくださいね。

その1「There isn't a moment to lose.」

直訳すると、「失うための少しの時間もない」という意味です。キーワードを用いて解説します。

「a moment」は「ちょっと、少し」という意味を持つ言葉です。「Just a moment(ちょっと待って)」などは有名なフレーズなので聞いたことがあるでしょう。「a moment」が「There is」構文の否定形で使われているので、「ちょっとの時間もない」という意味になります。そして「to lose」は「失うための」と訳しました。

つまり「失うための少しの時間もない」、わかりやすくすると「少しの時間も失えない」という意味の文章になります。

その2「Time is precious.」

直訳すると、「時間は貴重だ」という意味です。

「precious」は、貴重な・大切な・むだにできないなどの意味を持ちます。この英訳は「一刻を争う」の「わずかな時間も無駄にできない」という部分を訳したものでしょう。「一刻を争う」は急がなければいけない事態を表す言葉ですが、この場合、今使うことができる少しの時間を大切にするという意味にもとらえることができますね。

\次のページで「「一刻を争う」を使いこなそう」を解説!/

「一刻を争う」を使いこなそう

この記事では「一刻を争う」の意味・使い方・類語などを説明しました。聞きなじみのある言葉ですが、しっかり意味や使い方を理解できていたでしょうか?うろ覚えだったという人は、ぜひこの内容を理解して正しい使い方を覚えてくださいね。「一刻を争う」をたくさん使うような状況になるのは複雑ですが、そんなときが会社などでもあるかもしれません。いざというときバシッと使えると好感度も上げられておすすめですよ。

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国語言葉の意味

【慣用句】「一刻を争う」の意味や使い方は?例文や類語を早稲田文学部卒Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「一刻を争う」について解説する。

端的に言えば一刻を争うの意味は「わずかな時間も無駄にできない、急を要すること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

早稲田大学文学部で日本文学・日本語学を学んだぽん太を呼んです。一緒に「一刻を争う」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ぽん太

早稲田大学文学部で日本語学と日本文学を学び、中高国語科の教員免許も取得している。これまで学んだ知識を生かして、難解な言葉をわかりやすく解説していく。

「一刻を争う」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「一刻を争う」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「一刻を争う」の意味は?

「一刻を争う」を国語辞典で調べると、次のような意味がありました。

少しの時間も無駄にできず、急がねばならない。急を要する。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「一刻を争う」

「一刻(いっこく)」とは、わずかな時間を意味する言葉です。昔の時間では、「一刻」は一時の4分の1を表す言葉でもあり、今の約30分間と同じ意味になります。現代では、わずかな時間というのは1分、2分くらいのように感じますが、昔はそのような短い時間を表す言葉がありませんでした。だから、より短い時間を表す「一刻」という言葉を使って、差し迫った状況を表現したのですね。

「一刻を争う」の語源は?

次に「一刻を争う」の語源を確認しておきましょう。

「一刻を争う」のはっきりとした語源は見つけることができませんでした。しかし、「一刻」という言葉はずいぶん昔から使われていたようです。日本には「時刻制度」というものがあり、奈良時代から「一刻」という単位は存在していました。現在使われているグレゴリオ暦以前には多くの暦の入れ替わりがありますが、時間の長さは異なりながらも「一刻」という単位は使われ続けています。そうしたことから考えると、「一刻を争う」という言葉は、本当に昔から使われていた可能性も考えられますね。

ちなみに時刻制度を調べてみると、時間のまとまりのとらえ方が現代とは大きく異なっていて面白いですよ。興味のある人はぜひ検索してみてください。

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