
端的に言えば鼻が利くの意味は「嗅覚が敏感である」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
日本語が好きで日本文学科を卒業したハルを呼んです。一緒に「鼻が利く」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハル
日本語が大好きで日本文学科を卒業。現在は子供が言葉を覚えていく様子を見ながら日本語の奥深さを実感中。多くの人にそのよいところを紹介したいとの思いを込めて丁寧に解説する。
「鼻が利く」の意味や語源・使い方まとめ

「鼻が利く」という言葉をご存知ですか。聞いたことがある、使ったことがある方もあるかもしれませんね。どんな意味を持つ言葉でしょうか。それでは早速「鼻が利く」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「鼻が利く」の意味は?
まず初めに、「鼻が利く」の意味を辞書で確認してみましょう。「鼻が利く」には、次のような意味があります。
1.嗅覚 (きゅうかく) が敏感である。
2.敏感で物を見つけ出すことなどに巧みである。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「鼻が利く」
「鼻が利く」は「はながきく」と読みます。においをよくかぎ分ける、においに敏感(びんかん)であることを表す慣用句です。また、わずかな兆候から役に立つことを見つけ出す能力を持っていることも表します。隠し事を見抜いたり、自分の利益になりそうな話を素早く巧みに見つけ出す能力を持っていることを表すのですね。
「鼻が利く」の語源は?
次に「鼻が利く」の語源を確認しておきましょう。
「利く」は「本来の機能を十分に発揮する」「機敏に、また、さかんに活動する」「それをすることが可能である、できる」ことを意味する言葉です。
例えば犬など嗅覚の優れた動物は、においをかぐだけで様々なことを識別することができる能力を持っています。空港などで、違法薬物や爆発物のにおいをかぎ分ける犬の活躍はご存知なのではないでしょうか。また、ウィルスやがん細胞まで識別できるよう訓練された犬もいるそうです。このように、嗅覚が鋭いということは、目に見えないものも認識できる力を持っているということになるのですね。そこから「鼻が利く」は、「敏感で物を見つけ出すことなどに巧みである」ことを意味する言葉となりました。
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