国語言葉の意味

「下手をこく」の意味や使い方は?例文や類語を元予備校校舎長がわかりやすく解説!

この記事では「下手をこく」について解説する。

端的に言えば下手をこくの意味は「失敗する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元大手予備校校舎長で国語指導歴が長く、現在は教育系専門ライターのみゆなを呼んです。一緒に「下手をこく」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/みゆな

元大手予備校校舎長、現在は教育系のライター。国語、特に現代文の指導経験が豊富。難解な言葉や表現を中高生がスラスラ理解できるように解説するのが大得意。

「下手をこく」の意味や語源・使い方まとめ

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海水パンツを履いたお笑い芸人が「下手こいた~~!」というギャグで流行ったことを覚えている人も多いでしょう。これから解説する「下手(へた)をこく」は、まさに彼がネタにしていた言葉です。使われるシチュエーションや雰囲気でなんとなく意味は分かる、でも正しい意味は?と聞かれるとちょっと不安、という人もいるかもしれませんね。

今回は「下手をこく」を徹底的に掘り下げていきます。正しい意味を知り、今日からボキャブラリーに加えてくださいね。それでは早速「下手をこく」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「下手をこく」の意味は?

「下手をこく」の元になっている言葉は「下手」ですね。あらためて辞書で調べてみると、次のような意味があります。

1.物事のやり方が巧みでなく、手際が悪いこと。また、そのさまや、その人。
2.なまはんかであること。なまじっかなことをして結果が悪くなること。また、そのさま。
3.中途半端なこと。満足できるような程度でないこと。また、そのさま。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「下手」

「下手」は、上手ではない、中途半端というニュアンスをまとめて表すことができる言葉です。物事のやり方や結果が良くない、失敗するといったイメージですね。

一方、述語である「こく」は、次のような意味を持っています。

1.からだの外に放出する。ひる。
2.ものを言うのを卑しみ、また乱暴にいう語。ほざく。ぬかす。
3.何かをする意の俗な言い方。
4.得意になって行う意の俗な言い方。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「こく(放く)」

「こく」を漢字で書くと、「放く」です。「放」は「はなつ」という読み方をすることからも分かるように、自分自身の内部から外になにかを出すという意味を持っています。このとき、放出するという行為を蔑んだり乱暴に言ったり、あるいは俗っぽいニュアンスを加えて相手受けしたいときに使われるという点に注意しましょう。

たとえば「おならをする」は「屁をこく」と言いますね。また相手の嘘をとがめるときに「嘘をこくな」とも言います。「こく」は通俗的な言い回しだということを押さえておきましょう。

「上手ではない、失敗」という意味の「下手」を「こく」、つまり自分自身の中から外に放出するさまを表すのが「下手をこく」ということになります。

「下手をこく」の使い方・例文

「下手をこく」の使い方を深く理解するために、例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.いやー、昨日は下手こいちまったよ!出かけるときに鍵をかけ忘れたようで、空き巣に入られたよ!
2.「お前はまた下手をこいたのか!」失敗続きの手下を、首領は顔を真っ赤にして叱りつけた。

「下手をこく」は書き言葉より話し言葉の方が似合う表現です。失敗を笑い飛ばしたいときや、とがめたり軽蔑したりしたいときに使いましょう。

例文1は自分自身の失敗を知人に話している場面ですね。鍵をかけ忘れて空き巣に入られてしまったという失敗を、そのまま正直に伝えるのはプライドが許さなかったのでしょうか。「下手をこく」と表現することで、ネタにして笑い飛ばしてしまおうという意図が感じられます。

例文2は手下の失敗を首領がとがめている場面です。相手の失敗を「下手をこく」と表現できるのは、自分の方が立場が上のときだけですよ。

「下手をこく」の類義語は?違いは?

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「下手をこく」と同じ意味をもつ言葉を2つご紹介しましょう。1つの言葉を覚えたら、類義語も一緒に覚える!これが語彙力アップの秘訣ですよ。

\次のページで「その1「しくじる」」を解説!/

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