この記事では「一擲乾坤を賭す」について解説する。

端的に言えば一擲乾坤を賭すの意味は「すべてを運に任せて思いきってやってみる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

放送局の制作現場の最前線で10年の経験を積んだsinpeito88を呼んです。一緒に「一擲乾坤を賭す」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/sinpeito88

放送局の現場で10年間、ニュース原稿などを日々執筆。より正確な情報を届けられるよう言葉の探求を続けている。

「一擲乾坤を賭す」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「一擲乾坤を賭す」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。ちなみに、この言葉の読みは「いってきけんこんをとす」です。

「一擲乾坤を賭す」の意味は?

「一擲乾坤を賭す」には、次のような意味があります。

天下を取るか取られるか、すべてを運に任せて思いきってやってみる。乾坤一擲。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「一擲乾坤を賭す」

「一擲乾坤を賭す」には「天下を取るか取られるか、すべてを運に任せて思いきってやってみる。乾坤一擲。」という意味があります。日常生活の中で行われるようなものではなく、自分の人生やチーム、あるいはビジネスの命運などを左右するような重大な局面において、全てを運に任せ、勝負を仕掛けるような場面に使われる言葉です。「乾坤一擲の大勝負」といった表現で使われることもあります。

「乾坤」は「天地」を表し、一擲は「さいころを一度投げる」という意味の言葉です。よって、「天が出るのか地が出るのか、意を決してさいころを投げる」ということになります。

「一擲乾坤を賭す」の語源は?

次に「一擲乾坤を賭す」の語源を確認しておきましょう。これは、中国の唐の文人である韓愈が、劉邦と項羽という二人の武将の勝負を評して使った言葉「乾坤一擲」からきています。一度は奪い合った土地を二分することで和解した二人でしたが、劉邦が家臣たちの進言により、項羽を追撃して勝利をおさめたことを評して生まれたのが「乾坤一擲」という言葉です。こうしたことから、運を天に任せたような大勝負をする際にこうした表現が使われるようになりました。

「一擲乾坤を賭す」の使い方・例文

「一擲乾坤を賭す」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「一擲乾坤を賭す」の類義語は?違いは?」を解説!/

ネットワークアプリ専門店を福島で立ち上げたときには、まさに一擲乾坤を賭す思いだった。

例文では「ネットワークアプリの専門店を福島で立ち上げる」ということが、「運を天に任せて思い切った勝負をするような思いであった」という意味で使われています。ビジネスとして成立するかどうか確信を持つことができない状況の中でも、自らの感覚と商品への自信などを背景に新たなビジネスチャンスを模索していることが伺える表現です。このように、「一擲乾坤を賭す」という言葉は、勝算がどのくらいあるかに関わらず使うことができる表現となります。むしろ、「勝算が立たないような状況でも思い切って勝負する」というくらいの状況で使う方が適切です。

「一擲乾坤を賭す」の類義語は?違いは?

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「一擲乾坤を賭す」は「天下を取るか取られるか、すべてを運に任せて思いきってやってみる」という意味の言葉。類義語としては「伸るか反るか」「一か八か」「大博打」「虎の尾を踏む」「天王山」と言った言葉が挙げられます。それぞれのニュアンスを確認していきましょう。

その1「伸るか反るか」

「伸るか反るか」は「成否を天に任せて、思い切って物事を行うこと」という意味の言葉です。天下を取るか取られるかという場面以外でも、様々なシチュエーションで使うことができます。

伸るか反るかの勝負に挑み、彼らは決勝トーナメントへの切符を手にした。

その2「一か八か」

「結果はどうであろうと、運を天に任せてやってみること」という意味の「一か八か」という言葉。諸説ありますが、博打において「一が出るかそれ以外が出るか」というような意味から生まれたとも言われています。

\次のページで「その3「大博打」」を解説!/

夫婦は、お弁当販売で一か八かの勝負に出ることを決めた。

その3「大博打」

「大博打」には「規模の大きなばくち。転じて、危険性は大きいが、うまくいけば大きな成果を得られそうなことをすること」という意味があります。シンプルに賭けている金額などが大きい時に使うことも出来ますが、リスクは背負うものの大きな成果が得られそうなことをするという意味もあるこの言葉。

スポーツなどにおいては、采配面で、これまで起用していなかった選手を、重要な試合で使う。あるいは、これまでと違う起用法で選手を使うなどした際に使われることが多い表現です。

オリンピックという大舞台に、監督はけがから復帰したばかりの投手を代表に選ぶという大博打に出た。

その4「虎の尾を踏む」

「虎の尾を踏む」は「非常に危険なことをする」という意味の言葉です。こちらは、「運を天に任せて」とか、「大勝負をする」という意味というよりも、危険な行為をするということを表している表現となります。よって、一擲乾坤を賭すような大勝負をすることなどを含めた「危険な行為」について使える言葉です。

怪しいセミナーに行くなど、虎の尾を踏むようなことはしないほうが良い。

「一擲乾坤を賭す」の対義語は?

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「一擲乾坤を賭す」とは「運を天に任せて、思い切った勝負をすること」という意味の言葉です。よって、対義語として挙げられるのは、「石橋を叩いて渡る」「念には念を入れる」などがあります。

その1「石橋を叩いて渡る」

「石橋を叩いて渡る」は「堅固に見える石橋でも、安全を確かめてから渡る。用心の上にも用心深く物事を行うこと」という意味の言葉。割れるはずのない石でできた橋を叩いて確かめてから渡るというさまから、用心深く物事を行うことのたとえとして使われるようになった表現です。

\次のページで「その2「念には念を入れる」」を解説!/

事前にマナー教室に通うなど、石橋を叩いて渡るような日々を送った。

その2「念には念を入れる」

「念には念を入れる」は「注意をした上にも注意をする」という意味の言葉です。どれだけ注意をしていても、人間であればミスをしてしまうこともあります。この言葉は、そうしたミスを防げるように特に注意を払うことを指して使われる表現です。

進行表は、仕事全体に影響を及ぼすものだから、念には念を入れて作成する。

「一擲乾坤を賭す」を使いこなそう

この記事では「一擲乾坤を賭す」の意味・使い方・類語などを説明しました。「天下を取るか取られるか、すべてを運に任せて思いきってやってみる」という意味のこの言葉。大勝負を運に任せて行うという意味ですが、上手くいくためには運はもちろん、事前の用意が重要です。やるべきことをしっかりと行ったうえで最後の勝負を天に委ねるというくらいが良いでしょう。そうした準備を怠らずにやってきたものだからこそ、「一擲乾坤を賭す」という心境の真意がわかるのかもしれません。

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「一擲乾坤を賭す」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「一擲乾坤を賭す」について解説する。

端的に言えば一擲乾坤を賭すの意味は「すべてを運に任せて思いきってやってみる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

放送局の制作現場の最前線で10年の経験を積んだsinpeito88を呼んです。一緒に「一擲乾坤を賭す」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/sinpeito88

放送局の現場で10年間、ニュース原稿などを日々執筆。より正確な情報を届けられるよう言葉の探求を続けている。

「一擲乾坤を賭す」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「一擲乾坤を賭す」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。ちなみに、この言葉の読みは「いってきけんこんをとす」です。

「一擲乾坤を賭す」の意味は?

「一擲乾坤を賭す」には、次のような意味があります。

天下を取るか取られるか、すべてを運に任せて思いきってやってみる。乾坤一擲。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「一擲乾坤を賭す」

「一擲乾坤を賭す」には「天下を取るか取られるか、すべてを運に任せて思いきってやってみる。乾坤一擲。」という意味があります。日常生活の中で行われるようなものではなく、自分の人生やチーム、あるいはビジネスの命運などを左右するような重大な局面において、全てを運に任せ、勝負を仕掛けるような場面に使われる言葉です。「乾坤一擲の大勝負」といった表現で使われることもあります。

「乾坤」は「天地」を表し、一擲は「さいころを一度投げる」という意味の言葉です。よって、「天が出るのか地が出るのか、意を決してさいころを投げる」ということになります。

「一擲乾坤を賭す」の語源は?

次に「一擲乾坤を賭す」の語源を確認しておきましょう。これは、中国の唐の文人である韓愈が、劉邦と項羽という二人の武将の勝負を評して使った言葉「乾坤一擲」からきています。一度は奪い合った土地を二分することで和解した二人でしたが、劉邦が家臣たちの進言により、項羽を追撃して勝利をおさめたことを評して生まれたのが「乾坤一擲」という言葉です。こうしたことから、運を天に任せたような大勝負をする際にこうした表現が使われるようになりました。

「一擲乾坤を賭す」の使い方・例文

「一擲乾坤を賭す」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

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