この記事では「空飛ぶ鳥も落とす」について解説する。

端的に言えば空飛ぶ鳥も落とすの意味は「勢いのあること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元国語科教員ライターのminを呼んです。一緒に「空飛ぶ鳥も落とす」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/min

高等学校の国語科教員として、授業や受験対策、小論文の講座を3年間経験。主に現代文を担当し、言葉に関する指導を幅広く経験してきた。現在はWebライターとして活動中。

「空飛ぶ鳥も落とす」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「空飛ぶ鳥も落とす」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「空飛ぶ鳥も落とす」の意味は?

「空飛ぶ鳥も落とす」には、次のような意味があります。

空(そら)飛ぶ鳥も落とす
空を飛んでいる鳥さえも落とす力を持つ。きわめて権勢の強いことのたとえ。飛ぶ鳥を落とす。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「空飛ぶ鳥も落とす」

勢いや権力が盛んなさま」を表す慣用句です。「飛ぶ鳥を落とす」という言い方の方が馴染みがあるかもしれませんが、このように「空を飛ぶ鳥を落とす」という言い回しもあります。どちらも意味合いは同じです。

「空飛ぶ鳥も落とす」の語源は?

次に「空飛ぶ鳥も落とす」の語源を確認しておきましょう。

この慣用句は、勢いがある状況を「空を飛んでいる鳥でさえ、その勢いにおされて地面に落ちる」という様子にたとえたものだと言われています。この語源からも分かる通り、それだけ強い勢いを表した表現ですので「ちょっと調子がいい」というくらいの場合には使わず「もう誰も止められない」というくらい、勢いがある場合に用いられる表現です。

\次のページで「「空飛ぶ鳥も落とす」の使い方・例文」を解説!/

「空飛ぶ鳥も落とす」の使い方・例文

「空飛ぶ鳥も落とす」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.選挙に向け、あの政党は空飛ぶ鳥も落とすような勢いだ。
2.最近デビューしたアイドルのファンからの人気ぶりは、まさに空飛ぶ鳥を落とすような勢いだ。
3.空飛ぶ鳥を落とすような猛烈な勢いで勝ち上がっているあのサッカーチームの優勝は間違いないだろう。

「空飛ぶ鳥も落とす勢い」という言い方で使われることがほとんどです。そのため「勢い」までをセットにし、一つの慣用句として紹介している辞書もあります。また「権力」や「人気」、スポーツなどにおける「強さ」の「勢い」を形容する際に使われることが多いです。

「空飛ぶ鳥も落とす」の類義語は?違いは?

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次に「空飛ぶ鳥も落とす」の類義語について紹介していきます。

その1「破竹の勢い」

はちくのいきおい」と読みます。竹を割るとき、初めの節を割ればあとは容易に割れることから「激しくとどめがたいほどの勢い」という意味で使われる慣用句です。「止めようとしても止められないほど、いきおいが激しいこと」を指すため、「空飛ぶ鳥を落とす」とほぼ同義の表現となります。

使い方としては「破竹の勢いで勝ち進む」というような形です。「空飛ぶ鳥を落とす」の類義語として覚えておきましょう。

\次のページで「その2「旭日昇天」」を解説!/

その2「旭日昇天」

四字熟語で「きょくじつしょうてん」と読みます。その他「旭日昇天の勢い」という言い方がされることもありますが、どちらも「勢力が非常に盛んなこと」を指し、「空飛ぶ鳥を落とす」と同じような意味の表現です。

この「旭日昇天」という四字熟語は、朝日が勢いよく天に昇っていく様子から生まれました。使い方の例としては「彼の勢いはまさに旭日昇天だ」などが挙げられます。

その3「向かう所敵なし」

これまでの2語に比べると少し違ったニュアンスとなりますが「向かう所敵なし」は「飛び抜けて強く、どんな相手にも負けない」という意味の表現になります。「誰にも負けないほどの勢い」と考えることができれば、「空飛ぶ鳥も落とす」と同じ意味と捉えられる表現です。

日常的には、アスリートの方などに対して使われることが多いかもしれません。例えば連勝続きのアスリートがいたとして「今の彼には向かう所敵なしだ」なんて言い方で評価することが可能です。

「空飛ぶ鳥も落とす」の対義語は?

次に「空飛ぶ鳥も落とす」と対になる表現を紹介します。

「空飛ぶ鳥も落とす」の対義語「吹けば飛ぶよう」

「空飛ぶ鳥も落とす」の反対の意味は「勢いがない」といった表現になりますよね。そんな意味を持つ言葉で「吹けば飛ぶよう」というものがあります。

「吹けば飛ぶよう」は「ちょっとした風でも飛んでしまいそうなほど、貧弱なさま」や「取るに足りない、つまらないこと」のたとえとして使われる言葉です。厳密に言えば「貧弱」「つまらないもの」を指していう表現ですが、それを「勢いがない」と捉えると「空飛ぶ鳥も落とす」の対義語にもなりうるでしょう。

「空飛ぶ鳥も落とす」の英訳は?

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最後に「空飛ぶ鳥も落とす」の英語表現について解説していきます。

「勢いがある」を英語に訳してみよう

「空飛ぶ鳥を落とす」は慣用句になるので、英訳する場合は「勢いがあること」という意味の部分を訳す必要があります。

言い方はさまざまですが、英訳する場合は「強い権力を持っている」や「誰も進化を止められない」といった日本語から訳を考えるといいでしょう。例えば前者であれば「強い権力を持っている」は「a strong position」と表現できますし、後者であれば「Nothing」を主語にして考えると、訳し方が見えてくると思います。

また、逆にそうした英文に遭遇した場合は「空飛ぶ鳥を落とす」と訳しても構いませんし、類義語で紹介した「破竹の勢い」などの類似表現で訳しても問題ないでしょう。

こうした表現を使った例文を以下に用意していますので、ぜひ参考にしてみてください。

\次のページで「「空飛ぶ鳥も落とす」を使いこなそう」を解説!/

The party is now in a strong position that it can do anything it wants.
その政党がは今や空飛ぶ鳥も落とす勢いだ。

Nothing can withstand their advance.
彼らは空飛ぶ鳥も落とす(破竹の)勢いである。
(withstand:持ち堪える、逆らう)

「空飛ぶ鳥も落とす」を使いこなそう

今回の記事では「空飛ぶ鳥も落とす」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「飛ぶ鳥を落とす勢い」という表現に馴染みがあるという方が多いのではないでしょうか。「空飛ぶ鳥も落とす」という表現を知らない人は、この言葉を聞くと「なんか間違ってない?」と思うかもしれませんね。そんなときにも「こんな言い回しもあるんだよ」と言えるように、この記事を読んでしっかりと理解しておくとよいでしょう。

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国語言葉の意味

【慣用句】「空飛ぶ鳥も落とす」の意味や使い方は?例文や類語を元国語科教員ライターがわかりやすく解説!

「空飛ぶ鳥も落とす」の使い方・例文

「空飛ぶ鳥も落とす」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.選挙に向け、あの政党は空飛ぶ鳥も落とすような勢いだ。
2.最近デビューしたアイドルのファンからの人気ぶりは、まさに空飛ぶ鳥を落とすような勢いだ。
3.空飛ぶ鳥を落とすような猛烈な勢いで勝ち上がっているあのサッカーチームの優勝は間違いないだろう。

「空飛ぶ鳥も落とす勢い」という言い方で使われることがほとんどです。そのため「勢い」までをセットにし、一つの慣用句として紹介している辞書もあります。また「権力」や「人気」、スポーツなどにおける「強さ」の「勢い」を形容する際に使われることが多いです。

「空飛ぶ鳥も落とす」の類義語は?違いは?

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次に「空飛ぶ鳥も落とす」の類義語について紹介していきます。

その1「破竹の勢い」

はちくのいきおい」と読みます。竹を割るとき、初めの節を割ればあとは容易に割れることから「激しくとどめがたいほどの勢い」という意味で使われる慣用句です。「止めようとしても止められないほど、いきおいが激しいこと」を指すため、「空飛ぶ鳥を落とす」とほぼ同義の表現となります。

使い方としては「破竹の勢いで勝ち進む」というような形です。「空飛ぶ鳥を落とす」の類義語として覚えておきましょう。

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