「塩を踏む」の対義語は?
ならば、「塩を踏む」の対義語は何でしょうか。
「左団扇」
「左団扇」(ひだりうちわ)という慣用句があります。意味は「余裕のある暮らしをすること」です。
しかし、なぜ「左団扇」が「余裕のある暮らし」という意味なのでしょうか。利き手が右手の人はとても多いのですが、その利き手とは逆の左手でうちわをゆっくりとあおぐ動作が、見方によってはゆとりがあるようにも見えます。そこから「左団扇」が「余裕のある暮らし」という意味となりました。
「have a hard time 」「struggle」
たとえば「塩を踏む」を英訳アプリなどで訳させた場合、「step on the salt」などと検索結果が出るでしょう。しかし、それは「塩を踏む」という文章を英訳したに過ぎず、慣用句である「塩を踏む」の英訳とは言えません。
では、「塩を踏む」の英訳として使われている英語の慣用句はあるのでしょうか。残念ながら、そういったものも存在しません。似たようなものでは、たとえば「a creaking door hangs long on its hinges」(きしむ門は長持ちする)といったものがありますが、「柳に雪折れ無し」や「一病息災」の英訳としてその慣用句が当てられます。
ならば、慣用句「塩を踏む」の意味である、「世に出て苦労する」を英訳するしかありません。たとえば「世」を世界や世間と捉えた場合には、「have a hard time in the world」や「struggle in the world」などと訳すことができるでしょう。「struggle」1語で「もがく、あがく、苦心する」などの意味があります。
「塩を踏む」を使いこなそう
この記事では「塩を踏む」の意味・使い方・類語などを説明しました。
慣用句の由来となるものは古代中国の故事であることが多く、「塩を踏む」もその1つなのではと思った人もいるでしょう。しかし、中国では岩塩から塩を採ることが多く、「塩を踏む」ことはまれです。よって、「塩を踏む」という表現は、海に囲まれた国土を持つ日本ならではの言葉とも言えます。そんな言葉を大切にするとともに、将来は「塩を踏む」ことのないように若いうちから準備しておきたいものです。