
端的に言えば申し訳が立たないの意味は「弁解できない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「申し訳が立たない」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/AYA
長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「申し訳が立たない」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していきます。
「申し訳が立たない」の意味や語源・使い方まとめ

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「申し訳が立たない」というフレーズを聞いたことはあるでしょうか?「申し訳ない」なら普段からよく耳にしますが、「立たない」という言い方は、あまり馴染みがないかもしれませんね。今回は「申し訳が立たない」という言葉について詳しく解説をしていきます。
それでは早速「申し訳が立たない」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「申し訳が立たない」の意味は?
「申し訳が立たない」には、次のような意味があります。
1. 理由や弁解の言葉が見つからないこと。
2.まずい結果に関して相手にその説明をうまく出来ないこと。
3.ひどく良くないことをして、ある人に対して恥ずかしさを感じるさま。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「申し訳が立たない」
「申し訳が立たない」とは、理由や弁解の言葉が見つからないことを表現する言葉です。「申し訳も立たない」という言い方もしますよ。この言葉は自分が相手に迷惑や負担をかけたり被害・損失を与えた時に、どんな言い訳をしても謝罪をしても許されないような場面で用いますよ。すぐに頭に浮かぶのは、仕事で得意先にまで損失を与えるような失敗をしてしまったような時でしょうか。言い逃れできないようなミスや落ち度があった時に、謝罪の意味を込めて使われます。
「申し訳が立たない」の語源は?
次に「申し訳が立たない」の語源を確認しておきましょう。まず知っておきたいのが「申し訳」の意味です。「申し訳」とは「弁解・いいわけ」の事を言いますよ。ですので「申し訳ない」は「申し訳」に「ない」を付けた複合形容詞で、「弁解しようがない」という意味に成りますね。では、「申し訳ありません」はどうでしょうか?「ない」を「ありません」とするのは誤用という意見もありますが、「申し訳が立たない」のように名詞として用いられている場合もあるので、誤用にはならないと考えます。ビジネスシーンでも「申し訳ない」の敬語表現として「申し訳ありません」「申し訳ございません」という言葉が、慣用句として浸透していますよ。
「申し訳=言い訳」に「立たない=しようがない・成立しない」という動詞の未然形で、弁解の余地もない、つまり「言い訳できないくらいにすまないことをした」という深い謝罪の意味になりますよ。
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