
「目に映る」の使い方・例文
「目に映る」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.電子顕微鏡を覗いた彼の目に映ったのはその地域特有の病気、いわゆる風土病の原因となるウイルスで、その発見はその治療に繋がる第一歩だった。
2.荷物に添えられていた手紙を開いた。目に映った母親の字は全体的に少し震えていて、わたしは改めて故郷に一人暮らす母のことを思った。
3.彼の目に映った妻のその小さな変化は後に「もう、あなたとの生活を卒業したいの」という決定的な一言で、実際問題として彼の前に突き付けられた。
例文1:「その風土病の原因となったウイルスの姿が電子顕微鏡のレンズを通したことによって見えた」ということを表した文章です。電子顕微鏡はミクロの世界を見せてくれる顕微鏡で、幅広い分野で活用されています。
例文2:「目に映った母の字」は「(私の)目で見えた母の字」という意味ですね。今日では手紙をもらうことも少なくなりました。しかし、手書きの手紙は表書きの文字を見ただけで「〇〇さんからだ」とわかったり、また書かれている内容によって文字の感じが変わったり…手書きの手紙はそこに書かれている内容以上の情報を私たちに与えてくれますね。
例文3:「妻に『もう、別れたいの』と言われてしまった」ということを表している文章ですね。「彼の目に映った妻のその小さな変化」は「彼の目に見えた妻のその小さな変化」という意味。「あの時、ちゃんと向き合って問題を解決していれば…」と後で思うことは多々あります。「大きな亀裂もその始まりは小さなひび割れ」ということですね。
「視界に入る」
「視界」とは「目で見ることができる範囲」。「視界に入る」とは「目に見える範囲に入って来る」ということです。目に見える範囲に入ってくれば、当然見えてきますね。
泣いている幼児の前に大好きなおやつをそっと置いたとします。そのおやつが視界に入って「大好きなおやつがある!」と気が付いたら、その幼児は泣き止みますね。幼児は見ようと思ってそのおやつを見たのではありません。視界に入ってそのおやつが見えたから泣き止むのです。
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