
端的に言えば顔色を窺うの意味は「顔つきを密かに観察すること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
幼少期から様々な分野の本を読み続け、知識を深めてきた川瀬を呼んです。一緒に「顔色を窺う」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/川瀬
幼少期から多種多様な本を与えられて育ち、分からない言葉があれば辞書で引く癖がついていた。本を読む度に、細やかで表現力豊かな美しい日本語に魅了される。これまでの読書量を活かし、丁寧に言葉の意味を解説していく。
「顔色を窺う」の意味や語源・使い方まとめ

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「顔色を窺う」という言葉を、普段からよく目にしますよね。では、「顔色」とは具体的にどんな色を指しているのでしょうか?「窺う」とはどんな意味なのでしょうか?頻繁に使われる言葉なので、正しい意味を知る事で、使いこなす事が出来ます。それでは早速「顔色を窺う」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「顔色を窺う」の意味は?
「顔色を窺う」には、次のような意味があります。
顔色をうかがうとは、相手の気持ち・心情・機嫌を計り知ろうとして表情・顔つきを密かに観察すること。
出典:実用日本語表現辞典「顔色を窺う」
「顔色を窺う」は「かおいろをうかがう」と読み、「相手の気持ち・心情・機嫌を計り知ろうとして表情・顔つきを密かに観察すること」という意味があります。
皆さんは、「顔色を伺う」という使い方をよく見るのではないでしょうか。「窺う」「伺う」という2つの漢字自体には、「見る」という意味がありますが、細かく見ていくと動詞として使われる際に少し違いがあります。
しかし、「顔色を伺う」「顔色を窺う」は、意味としてはほぼ同じです。「窺う」は常用漢字ではないため、雑誌や新聞などに使われる事はなく、ひらがなで表記されています。そのため、「顔色をうかがう」「顔色を窺う」「顔色を伺う」の3つの意味自体にじゃ違いがない事を覚えておきましょう。
「顔色を窺う」の語源は?
次に「顔色を窺う」の語源を確認しておきましょう。まず、「顔色」「窺う」の意味を知ることで、語源が見えてきます。
人の顔を見ると、その人の心の状態がある程度推測出来ますよね。怒っていたり興奮していたりすると顔色が赤くなっていますし、体調が優れなかったり緊張していると青ざめています。このように、人というものは「顔色」を見る事で、相手の心や状態を推測しているのです。
次に、「窺う」の意味について見ていきましょう。「窺う」とは、「そっとのぞいて見る。そっと様子を見る」という意味です。つまり、「顔色を窺う」とすると、その人の顔を見て心の中を知ろうとするという意味になります。こうやって、「顔色を窺う」という言葉が生まれたと考えられるでしょう。
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