
端的に言えば目端が利くの意味は「機転が利く」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
国語力だけでこれまでの社会人生活を乗り切ってきたライター、ヤザワナオコに、「目端が利く」の意味や例文、類語などを説明してもらおう。
ライター/ヤザワナオコ
コールセンターの電話応対指導やマナー講師、テレビ番組の字幕製作経験もあるライター、ヤザワナオコ。
目端が利くをはじめ、目や鼻を使う慣用句の多さにはいつも驚かされているとか。目端が利くとはどんなときに使う言葉なのか解説してもらう。
「目端が利く」の意味は?
「目端が利く」には、次のような意味があります。
その場に応じてよく才知が働く。機転がきく。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
ビジネスシーンでも、社員の有能さを表すような場面で使われることがある「目端が利く」。単に頭がいいとか知識・経験が豊富というのとは異なり、状況判断に優れていて最適な選択をできるようなタイプを褒める場合に使われます。
「目端が利く」の語源は?
次に「目端が利く」の語源を確認しておきましょう。まず「目端」は「目で見える端から端まですべて」ということで、ここから「時機をよく見る頭の働き」の意味があります。この「時機(じき)」とは、「何かを行うのに最適の機会」のこと。タイミングを逃すことを「時機を逸する(じきをいっする)」ともいいますよ。
そして「利く」は「得意である、技量がある」の意味。「左利き」「気が利く」などと使いますね。この2つの語が合わさって、「場面にふさわしい適切な対応ができる」ことを「目端が利く」というようになりました。意味を考えれば、「聞く」や「効く」を使うのは間違いだと分かりますね。
「目端が利く」の使い方・例文
「目端が利く」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
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