
「気を張る」の語源は?
次に「気を張る」の語源を確認しておきましょう。「気を張る」の語源は明確ではありませんが、「気」と「張る」がくっついた言葉ですから、それぞれの意味をまず確認します。
「気」は「息・呼吸」や「気質」など多様な意味を有しますが、ここでは「気分・気持ち」の意味が最も近いでしょう。「張る」も同様に多様な意味がありますが、「広がる」「おおう」「いっぱいにする」というように、膨張・拡大のニュアンスがあります。
このような意味を有する「気」と「張る」が結合し、「気を張る」という言葉が生まれたのですね。前述したように、「気張る」「気が張る」は若干意味が異なりますので注意しましょう。
「気を張る」の使い方・例文
「気を張る」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1. そんなに気を張る必要は無い場面だよ。いつものあなたらしいリズムで、リラックスリラックス!
2. この会社で日々勤務して20年。今日からついに編集長だ、気を張って仕事をがんばるぞ。
3. 健太くんのお母さん、協会の役員になったから気を張って働いているわ。
例文の1のように「気を張る」のまま使用することもあれば、例文の2と3のように「気を張って」と変化させて使用することもできます。また自分の気持ちや心を表現するだけでなく、例文1や3のように他人の気持ちも表現できることがわかりますね。
1. 「張り詰める」
最初の類義語が「張り詰める」(はりつめる)です。「気を張る」とほぼ同じ意味ですが、「会場の空気が張り詰めた」というように、心や気持ちだけでなく「空気」「雰囲気」といった言葉に対しても使用できるニュアンスがあります。また、「気を張る」とは異なる意味も有しますので、念のため国語辞書で確認しておきましょう。
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