この記事では「伊達」について解説する。

端的に言えば伊達の意味は「意気をひけらかす、はでな振る舞いをする、好みがしゃれている」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

放送局の制作現場の最前線で10年の経験を積んだsinpeito88を呼んです。一緒に「伊達」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/sinpeito88

放送局の現場で10年間、ニュース原稿などを日々執筆。より正確な情報を届けられるよう言葉の探求を続けている。

「伊達」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「伊達」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。なお、この言葉の読みは「だて」です。

「伊達」の意味は?

「伊達」には、次のような意味があります。

1.意気や侠気(きょうき)をひけらかすこと。また、そのさま。

2.人目を引くはでな服装や振る舞いをすること。見えを張ること。また、そのさま。

3.好みがしゃれていること。考え方がさばけていること。また、そのさま。粋(いき)。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「伊達」

「伊達」には、3つの意味がありました。「意気や侠気をひけらかすこと。また、そのさま」という意味です。ことを成し遂げるための強い決意や、強きをくじき弱きを助けるような男気があるさまをさしています。そして、「人目を引くはでな服装や振る舞いをすること。見えを張ること。また、そのさま」という意味。さらには、「好みがしゃれていること。考え方がさばけていること。また、そのさま。粋」という意味まで持っています。

意味は多岐にわたるわけですが、共通するのは、そうしたさまを強く打ち出していることです。つつましくしているわけではなく、「私はこういうものだ」ということを周囲に示しているからこそ「伊達」となります。

「伊達」の語源は?

次に「伊達」の語源を確認しておきましょう。もともとは「立て」という言葉からきています。これは「人目に付く」という意味の言葉です。また、戦国時代の武将で仙台藩主だった伊達政宗が、関係しているともいわれています。政宗は、当時天下統一を果たした豊臣秀吉の前に、死に装束姿で現れたり、その家臣も派手な格好をしていたりと豪快エピソードが多数ある武将です。そうしたところから、「伊達」と書かれるようになったという説もあります。

「伊達」の使い方・例文

「伊達」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「伊達」の類義語は?違いは?」を解説!/

1.世界ランキング1位のアメリカを相手に、伊達な戦いぶりは評価に値する。

2.伊達メガネは少しレベルの高いアイテムだと思う。

3.プレミアム動画で公開されたピアノを弾く彼の服装は伊達男そのものだ。

1の例文では、強い相手にひるむことなく立ち向かっていった姿に対して「意気である」と表現して使われています。2の例文では、ファッションとして、度なしのメガネをかける「おしゃれメガネ」を「伊達メガネ」と表現。また、3の例文ではピアノを弾く彼がおしゃれで粋な格好をしているということを「伊達男」と表して使われています。

「伊達」の類義語は?違いは?

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「意気をひけらかす、はでな振る舞いをする、好みがしゃれている」という意味の「伊達」という言葉。この類義語としてあげられるのは、「粋」「男気」「派手」「ダンディー」などが挙げられます。それぞれ、「伊達」が表すことのできる意味に対して、類義語となるものです。ひとつずつ確認していきましょう。

その1「粋」

「身なりがさっぱりとして、あかぬけており、色気があること」「人の心の機微をよく心得ていること」という意味を持つ「粋」という言葉。「伊達」という言葉に通じるところが多い言葉ですが、「伊達」とは違い、「派手さ」がなくても使うことが出来る表現となります。洗練されていたり、繊細であることもニュアンスに含まれているのが「粋」という言葉です。

「1番指名打者」という粋な計らいで、彼はオールスター史上初の二刀流出場を果たすことが出来た。

その2「男気」

「弱いものを見逃せない心、男らしい気質」を「男気」と言います。「伊達」は男女にかかわらず使うことが出来る言葉ですが、これは、漢字が表す通り「男性」に対して使われる単語です。とはいえ、最近ではこうした心を持っている女性を立てる意味で「男気」が使われることも増えてきました。ただ、性の多様性が叫ばれて久しい現代では、使うのが難しいフレーズとも言えます。

\次のページで「その3「派手」」を解説!/

彼の男気溢れる行動の数々が、幾度もこのチームを救ってきた。

その3「派手」

「色や形が華やかで、人目を引くこと」「アクションなどが大げさなこと」という意味を持つ「派手」という言葉。ニュアンス的には「伊達」と近い表現ですが、そこに「粋」がなくても使うことが出来るため、かなり汎用性の高い表現と言えます。

あなたのファッションは派手すぎてユーザーの参考にはならない。

その4「ダンディー」

「男性の服装や振る舞いが洗練されていること」という意味の「ダンディー」という言葉。こちらは「男気」のように女性に対して使うことは難しいといえます。男性が年齢を重ねたことによって発せられる渋みなどをとらえて使われることがおおい表現のためです。

スーツにサングラスで、すばやく銃を構える俳優の姿は、他の追随を許さないダンディーさだ。

「伊達」の対義語は?

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「意気をひけらかす、はでな振る舞いをする、好みがしゃれている」という意味の「伊達」という言葉の対義語となる言葉の意味は「意気ではない、派手ではない、好みがしゃれていない」となります。そこで挙げられるのが「無粋」「地味」といった言葉です。

その1「無粋」

「無粋」は「人情や男女の微妙なやり取りなどに通じていないこと」という意味の言葉です。さばけた考え方を持ち、こうしたところを乗り越えていく「伊達」とは反対の意味を持った表現と言えます。

\次のページで「その2「地味」」を解説!/

ここで、私が質問をするのは無粋というものだ。

その2「地味」

「華やかさがなく、目立たないこと」「考え方などが控えめなこと」という意味の「地味」という言葉。豪華さや華やかさを好んだり、相手が驚くような行動をとったりする「伊達」とは対角にある言葉となります。

地味かもしれないが、こつこつと働く彼のような人が、会社を支えているのだ。

「伊達」を使いこなそう

この記事では「伊達」の意味・使い方・類語などを説明しました。「意気をひけらかす、はでな振る舞いをする、好みがしゃれている」という意味のこの言葉。単に派手であったり、ファッショナブルであったりというときにも使えますが、どちらかと言えば、そこに「粋」や「洗練さ」が入ってくることで初めて使うべき表現です。伊達政宗は、派手なエピソードや豪華絢爛な装飾品などが取り上げられがちですが、そこには彼なりの知略、戦略が詰め込まれています。そうした背景も「伊達」を使うときには、意識したいところです。

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国語言葉の意味

「伊達」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「伊達」について解説する。

端的に言えば伊達の意味は「意気をひけらかす、はでな振る舞いをする、好みがしゃれている」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

放送局の制作現場の最前線で10年の経験を積んだsinpeito88を呼んです。一緒に「伊達」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/sinpeito88

放送局の現場で10年間、ニュース原稿などを日々執筆。より正確な情報を届けられるよう言葉の探求を続けている。

「伊達」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「伊達」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。なお、この言葉の読みは「だて」です。

「伊達」の意味は?

「伊達」には、次のような意味があります。

1.意気や侠気(きょうき)をひけらかすこと。また、そのさま。

2.人目を引くはでな服装や振る舞いをすること。見えを張ること。また、そのさま。

3.好みがしゃれていること。考え方がさばけていること。また、そのさま。粋(いき)。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「伊達」

「伊達」には、3つの意味がありました。「意気や侠気をひけらかすこと。また、そのさま」という意味です。ことを成し遂げるための強い決意や、強きをくじき弱きを助けるような男気があるさまをさしています。そして、「人目を引くはでな服装や振る舞いをすること。見えを張ること。また、そのさま」という意味。さらには、「好みがしゃれていること。考え方がさばけていること。また、そのさま。粋」という意味まで持っています。

意味は多岐にわたるわけですが、共通するのは、そうしたさまを強く打ち出していることです。つつましくしているわけではなく、「私はこういうものだ」ということを周囲に示しているからこそ「伊達」となります。

「伊達」の語源は?

次に「伊達」の語源を確認しておきましょう。もともとは「立て」という言葉からきています。これは「人目に付く」という意味の言葉です。また、戦国時代の武将で仙台藩主だった伊達政宗が、関係しているともいわれています。政宗は、当時天下統一を果たした豊臣秀吉の前に、死に装束姿で現れたり、その家臣も派手な格好をしていたりと豪快エピソードが多数ある武将です。そうしたところから、「伊達」と書かれるようになったという説もあります。

「伊達」の使い方・例文

「伊達」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

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