
「手を上げる」の使い方・例文
「手を上げる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、例えば以下のように用いられます。
1.僕のお父さんは、自分を非難されるとすぐに手を上げるから困ったものだ。
2.部長の意見にはまったく非の打ち所がないから、手を上げるより仕方がない。
3.最近彼女のつくったサイトを見ているけど、貴重な情報がたくさん載っていてかなり手を上げたようだ。
実力がつく意味での「手を上げる」はあまり一般的に使われることはありません。むしろ「力量を上げる」とか「実力を上げる」と言ったほうが、気持ちがよく伝わるでしょう。また「降参する」という意味での「手を上げる」も「お手上げ」と表現したほうが意味がよく伝わります。そう考えると、「手を上げる」を使って問題なく意味が通じるのは「暴力を振るう」だけになるでしょう。
このように意味が間違って伝わる恐れのある用語を使うときは、別に言い換える候補がないかを目安に、注意して使うようにしてください。
「手を上げる」の類義語は?違いは?

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ここでは「手を上げる」の類義語を見ていきましょう。意味の解説のところで3種類の意味を紹介しましたから、それぞれについて類義語を挙げておきます。
その1「暴力を振るう」
まず「手を上げる」の類義語として最も使われる言葉を紹介します。それが「暴力を振るう」です。実際に手を上げて殴ったりしなくても、今日では「言葉の暴力」が槍玉に挙げられることも多くなってきました。
「セクハラ」「パワハラ」「モラハラ」などの俗語が世間に認知され、「ハラスメント」なる言葉をキーワードとして「○○ハラ」という派生語が続々と誕生しています。上司をはじめとする一定の年代以上の人が、ついうっかり使ってしまう言葉も、若い世代の人たちはしっかりチェックしていますから神経を使わなければならない時代と言えるでしょう。
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