国語言葉の意味

【慣用句】「胸に迫る」の意味や使い方は?例文や類語をプロダクション編集者が解説!

その2「じーん」

「じーん」は心身の奥深いところにしみこむのを強調する様子を表します。例えば「鼻を強くかんだら鼻の奥がじーんと痛い」「ドアに指を挟んだらじーんと痺れた」は「と」が付いて述語にかかる修飾語になりますし、「演歌を聞くとなんとなくじーんとする」は「と-する」が付いて述語になりますよ。

前者は痛み、後者は寒さが心身の奥深いところにしみこむ様子を表し、肉体の場合はしびれの暗示があり、精神の場合は感涙の暗示があり、どちらも主体の動きは停止しています。なお「胸に迫る」との違いは、「じーん」は肉体についても用いられる表現だという点ですよ。

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その3「遣り切れない」

「遣り切れない」は我慢できない様子を表し、「こう暑くてはやりきれないなあ」「毎日残業でこき使われるのはやりきれない」などのように述語で用いられます好ましくないものの程度がはなはだしくて、我慢できないことを慨嘆する暗示があるでしょう。ただし、対象の程度がはなはだしいこと自体は暗示しませんし、好ましいものの程度がはなはだしい時にも用いません。この点で「耐えがたい」と異なります。したがって「やりきれない暑さ」は「暑くていやになる」、「耐えがたい暑さ」は「非常に暑い」というニュアンスになりますよ。

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「遣り切れない」を使用する際のポイント

「遣り切れない」は「忍びない」にも似ていますが、「遣り切れない」は我慢できない結果、何らかの行動を起こすかどうかまでは言及していない点で「忍びない」と異なります。

そのため「悲惨な状況を見るのはやりきれない」は「かわいそうで嘆かわしい」、「悲惨な状況を見るに忍びない」は「あまりにかわいそうだから助けてやりたい」というニュアンスになりますよ。また、「遣り切れない」は「かなわない」にも近いですが、「かなわない」のほうがはなはだしさの程度が低いので、慨嘆の度合いも相対的に低いでしょう。ちなみに「胸に迫る」との違いは、「遣り切れない」は我慢できないことを慨嘆する暗示があるという点です。

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「胸に迫る」の対義語は?

「胸に迫る」と反対の意味に近い言葉をご紹介します。さっそく見ていきましょう。

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その1「いまひとつ」

「いまひとつ」は不十分な様子を表す表現。例えば「彼の作品はいまひとつ迫力に欠ける」などのように述語にかかる修飾語、または「彼女の歌はプロというにはいまひとつだ」などのように述語として用いられます。理想の状態に達しないため話者の不満が暗示されますが、とても冷静な表現になっていますよ。

この「いまひとつ」は「いまいち」に似ていますが、「いまいち」はくだけた表現で若い人中心に日常会話でのみ用いられ、不満の暗示が強くしばしば軽い侮蔑の暗示も伴いますよ。そのため「彼女の歌はいまひとつだ」は「もう少しでよくなる」、「彼女の歌はいまいちだ」は「はっきり言ってへただ」というニュアンスになります。

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その2「いらだたしい」

「いらだたしい」は「彼の悠長な話し方はひどくいらだたしい」や「彼女はいらだたしげに、僕の話を遮った」など思うようにならなくて焦燥を感じる様子を表しますよ。ちなみにこの焦燥は怒りを伴っています。「腹立たしい」に似ていますが、「腹立たしい」には焦燥の暗示がありません。また「じれったい」にも似ていますが、「じれったい」には怒りの暗示がありません。

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Ozean