この記事では「堅」について解説する。

端的に言えば堅の意味は「しっかりしている」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

整骨院の院長をしながら、読書好きなWebライターとしても活動中のくっつんを呼んです。一緒に「堅」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/くっつん

整骨院の院長として普段から難しい言葉を、簡単に伝えることが得意。人に分かりやすい説明をするために、1週間に1冊は本や小説を読んでいるから、難しい言葉にも慣れている。学生時代は国語が得意だった。

「堅」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。「」は音読みで「ケン」。訓読みで「かた(い)」と読みます。画数は12画で、部首はつちへんです。書き順は臣、又、土という順に書きます。中学生で習う漢字の一つです。あなたのお知り合いの中に「」という漢字を使った人名の方はいるでしょうか。

例えば、シンガーソングライターの平井堅さんや元プロボクサーの具志堅用高さんが「堅」という字が使われる人で最も有名かもしれません。他にも「堅太郎」(けんたろう)「堅次」(けんじ)という名前の方はいますでしょうか。日本の地名で沖縄県の津堅島(つけんじま)や青森県の堅田(かただ)があります。

「堅」の意味は?

「堅」には、次のような意味があります。

1.引き締まってかたい

2.しっかりしている

 

出典:デジタル大辞泉(小学館)「堅」

1つ目の意味の引き締まってかたいは物の頑丈さを表すときに使います。堅固、堅甲、堅牢などと使うことが可能です。2つ目のしっかりしているは意志が固まっている状態を表します。堅持、堅実、堅忍、中堅などと使うことが可能です。

どちらも大まかに強さや丈夫さを表すようなニュアンスで使われる意味を含んでいます。堅を含んだ樫(がし)や似ている竪(たて)という漢字がありますので、誤字や脱字には十分注意してください。

 

「堅」の語源は?

次に「堅」の語源を確認しておきましょう。「堅」という漢字の成り立ちは、臤と土という漢字を合わせたものです。臤の臣という字には目を見開いた目の象形。又は右手の象形。土は土地の神を祭わるため柱状に固めた土の象形のことを表します。つまり、神のしもべの目をキズつけることで、体を固くさせることとかたい土を意味する「かたい」から「堅」という漢字が成り立ちました。

土はもともとは岩石が分解して粗い粉末になったものなので非常に柔らかいですが、水を含んだりするとかたくなります。土のような柔らかいものでも、かたくなる様子を表しているのでしょう。

\次のページで「「堅」の使い方・例文」を解説!/

「堅」の使い方・例文

「堅」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.この壁だけ妙に堅い

2.堅い意志をもちダイエットをする

3.資格を取得するための受験勉強がうまくいけば、今後の成功は堅い

4.内閣から手に入れた資料の情報は信頼性が堅い

1つ目の例文では物の強度を表す際に使われる堅いです。2つ目は目的を果たそうとする意志の強さを表します。3つ目はしっかりしていて安心できるというような意味合いです。4つ目は信頼できる確実なものということを表しています。4つに共通しているキーワードは、強さや丈夫さが安定しているので簡単には変化することのない様子を表している状態ということです。

「堅」の類義語は?違いは?

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端的にいえば「しっかりしている」という意味の「堅」。その類義語として挙げられるのは「」と「」という言葉です。「堅」と同じ「かた(い)」と読みます。読み方が同じであるだけでなく、意味合いもとても似ていてやっかいです。ただ、ポイントさえわかれば使い分けは、難しくはないでしょう。では早速見ていきます。

その1「固」

」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。音読みでは「コ」訓読みでは「堅」と同じく「かた(い)」と読みます。画数は8画で、部首はくにがまえです。小学4年生で習うこともあり「かたい」というとこの漢字を真っ先に浮かべる方が多いのではないでしょうか。

」という漢字には柔らかみがなく、変化させることが難しい。というような意味があります。物の強度を表したり、絆や気持ちの強さ、体の状態を表すことが可能です。この説明だけだと「堅」との違いが分かりづらいでしょう。ただ、対義語を見ると「堅」を使うか「固」を使うかが分かります。「固(い)」の対義語は「緩(い)」です。「緩」にはゆとりがある。ゆったりしている。などの意味があります。

\次のページで「その2「硬」」を解説!/

1.両チームとも固い守備力が魅力

2.カップラーメンにお湯を入れないと固い

3.ロープを固く閉めないと危険だ

その2「硬」

」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。音読みでは「コウ」訓読みでは「堅」と同じく「かた(い)」と読みます。画数は12画で、部首はいしへんです。「」という漢字には物の硬さを表す際に使われます。硬という漢字を使って硬化、硬直、硬度などと使うことが可能です。「硬」の対義語では「軟」という字があります。軟は物の柔らかさを表す感じです。軟を使って軟式、軟骨などという言葉があります。

1.プロ野球選手の試合では硬式球が使われる

2.皮ふが硬くなる病気がある

3.このダイヤモンドの硬度は強い

「堅」の対義語は?

「堅」の対義語は「」です。音読みでは「ゼイ」訓読みでは「もろ(い)」と読みます。画数は10画で、部首はにくづきです。「」という漢字には物の弱々しさを表します。例えば脆弱は物の壊れやすさを表したり、涙脆いはすぐに泣いてしまう様子を表す際に使うことが可能です。

1.小さな男の子でも簡単に壊せるほど脆い

2.脆弱なネットワーク環境

3.涙脆い女の子だ

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\次のページで「「堅」を使いこなそう」を解説!/

「堅」を使いこなそう

この記事では「」の意味・使い方・類語などを説明しました。今日で「」について理解できましたか?まだ理解が不十分かも。という方も焦る必要はありません。日常で使うたびにどの「かたい」を使うことが、適切なのか理解出来てくるはずだからです。まずはあなたの周りにいる信用が堅い人意志の堅い人を見つけると良いかもしれません。もし周りにそんな人がいなければ、あなた自身が堅い人と言われるようになりましょう。

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国語言葉の意味

「堅」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「堅」について解説する。

端的に言えば堅の意味は「しっかりしている」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

整骨院の院長をしながら、読書好きなWebライターとしても活動中のくっつんを呼んです。一緒に「堅」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/くっつん

整骨院の院長として普段から難しい言葉を、簡単に伝えることが得意。人に分かりやすい説明をするために、1週間に1冊は本や小説を読んでいるから、難しい言葉にも慣れている。学生時代は国語が得意だった。

「堅」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。「」は音読みで「ケン」。訓読みで「かた(い)」と読みます。画数は12画で、部首はつちへんです。書き順は臣、又、土という順に書きます。中学生で習う漢字の一つです。あなたのお知り合いの中に「」という漢字を使った人名の方はいるでしょうか。

例えば、シンガーソングライターの平井堅さんや元プロボクサーの具志堅用高さんが「堅」という字が使われる人で最も有名かもしれません。他にも「堅太郎」(けんたろう)「堅次」(けんじ)という名前の方はいますでしょうか。日本の地名で沖縄県の津堅島(つけんじま)や青森県の堅田(かただ)があります。

「堅」の意味は?

「堅」には、次のような意味があります。

1.引き締まってかたい

2.しっかりしている

 

出典:デジタル大辞泉(小学館)「堅」

1つ目の意味の引き締まってかたいは物の頑丈さを表すときに使います。堅固、堅甲、堅牢などと使うことが可能です。2つ目のしっかりしているは意志が固まっている状態を表します。堅持、堅実、堅忍、中堅などと使うことが可能です。

どちらも大まかに強さや丈夫さを表すようなニュアンスで使われる意味を含んでいます。堅を含んだ樫(がし)や似ている竪(たて)という漢字がありますので、誤字や脱字には十分注意してください。

 

「堅」の語源は?

次に「堅」の語源を確認しておきましょう。「堅」という漢字の成り立ちは、臤と土という漢字を合わせたものです。臤の臣という字には目を見開いた目の象形。又は右手の象形。土は土地の神を祭わるため柱状に固めた土の象形のことを表します。つまり、神のしもべの目をキズつけることで、体を固くさせることとかたい土を意味する「かたい」から「堅」という漢字が成り立ちました。

土はもともとは岩石が分解して粗い粉末になったものなので非常に柔らかいですが、水を含んだりするとかたくなります。土のような柔らかいものでも、かたくなる様子を表しているのでしょう。

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