
その2「南柯の夢」
「南柯の夢(なんかのゆめ)」もまた「世の栄枯盛衰のはかないことのたとえ」を意味する言葉です。
「一炊の夢」とは語源が異なり、こちらは中国・唐代の「南柯太守伝」という伝奇小説がもとになっています。主人公が酒に酔ってうたた寝した際、栄華を極める夢を見たというものです。「枕中記」のエピソードとよく似ていますね。
その3「諸行無常」
学校の古文の授業で『平家物語』を読んだことがある人も多いでしょう。「諸行無常(しょぎょうむじょう)」はその冒頭の一文に出てくる有名な四字熟語で、「世の中に永久不変のものはない」という意味です。
さらに、次の文にある「盛者必衰(じょうしゃひっすい)」も同様で、「栄華を極めた者も必ず衰える時がある」という意味になります。
「一炊の夢」の対義語は?
では、「一炊の夢」の対義語にはどのような言葉があるのでしょうか。
「一炊の夢」とは、人生や栄枯盛衰のはかないこと・あっという間であることのたとえに用いられる言葉です。ここからは逆に、それらが永遠に続くことを示す言葉を探してみましょう。
その1「永久不変」
「いつまでも限りなく続くこと・続くさま」をいう「永久」と、「変わらないこと・変わらないさま」をいう「不変」がくっついた言葉です。今の状態がこの先もずっと続くようなイメージが浮かびますね。
その2「万古不易」
「万古不易(ばんこふえき)」もまた、「永久不変」と同様の意味をさします。「万古」には「遠い昔から現在まで、永遠」などの意味があり、それが「不易」すなわち「いつまでも変わらないこと」をいう四字熟語です。
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