
「一炊の夢」の使い方・例文
「一炊の夢」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.アメリカンドリームを夢見てメジャーリーグでプレイした選手も、今や活躍の話を聞かない。まさに一炊の夢ということだね。
2.これまでの立場がすべて失われた今、一炊の夢という言葉を改めて噛みしめているよ。
3.人生は一炊の夢だ、今を大切に生きようじゃないか。
例文1は、かつてアメリカに渡って大活躍した選手も今ではすっかり話題にのぼらなくなり、「成功した期間はあっという間だった」のたとえに「一炊の夢」を使っています。
例文2の話し手は、少し前まで重要な地位にあった人なのでしょう。立場ががらりと変わってしまって、「人の栄華は短いものだ」としみじみしています。
また例文3のように、人生そのもののはかなさ・短さのたとえに「一炊の夢」を用いることも可能です。
その1「邯鄲の夢」
先ほど語源の説明で取り上げた「枕中記」の話からは、「一炊の夢」以外にもいくつかの故事成語が作られています。その一つがこの「邯鄲の夢(かんたんのゆめ)」です。
語源が同じですから意味も「一炊の夢」と同じで、人の栄枯盛衰があっという間のはかないことのたとえに使われます。
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