
「微塵」
「微塵」とは「非常に細かいチリ」のこと。池等にいる2㎜くらいの小さな甲殻類プランクトンのことを「ミジンコ」といいますね。「ミジンコ」は漢字で「微塵子」と表します。
「微塵」も「露」と同じように「微塵も~ない」という表現で用いられ、「少しも~ない」という意味で用いられるのです。
「露ほども」の対義語は?
続いて対義語です。
「山程」
「山程」は大量にあることを示す言葉です。
「大掃除をしたら、捨てなければならないものが山程あった」「隠していたテストが山程でてきた」という使い方をします。
否定の言葉を伴って「少しも~ない」という意味をもつ「露ほども」の対義語ですね。
英文1. Far be it from me to betray her.
私は彼女を裏切るつもりなど露ほどもない。
英文2. “I didn’t mean at all to make you sad,” he said.
「私はあなたを悲しませるつもりは露ほどもなかった」と彼は言った。
英文1「Far be it from me to betray」は直訳すると「背信行為をするつもりは私には全くない」。つまり、「浮気をするつもりは全くない」ということです。「Far be it from me to do」は「~しようとする気が全くない」ということを表現する場合に用います。「~しようとする気が全くない」ということは「~するつもりが露ほどもない」ということですね。
英文2を直訳すると「私はあなたを悲しませるつもりはまったくなかった」。「not at all」は「全く~ない」というという意味です。「悲しませるつもりは全くなかった」ということは「悲しませるつもりは露ほどもなかった」と表すことができますね。

「微塵も~ない」は「露ほども~ない」の類義語だが、日常会話では「露ほども~ない」よりも使われる頻度が高い。
「優しさなど微塵もない」「頼り甲斐なんて微塵もない」…まぁ、世の中にはこんな大人も少なからずいるからな。オマエらはそんな大人になるなよ。
「露ほども」を使いこなそう
この記事では「露ほども」の意味・使い方・類語などを説明しました。
「露ほども」は「少しも」「ちっとも」という意味で、主に「露ほども~ない」という形で用いられ、類義語は「微塵」、対義語は「山程」。そして英語では「Far be it from me to do」等と表されることがわかりましたね。
百人一首にも「露」という言葉をモチーフにした歌が4首収められています。どんな歌があり、「露」がどんな意味で用いられているのか…自分で確かめてみて下さい。