端的に言えばやってのけるの意味は「困難なことをやりとげる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
今回は、ロシアで2年間日本語教師として働いた大学院生ライターの「むかいひろき」を呼んです。一緒に「やってのける」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/むかいひろき
ロシアの大学で2年間日本語教師として働いた経験を持つ大学院生。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。
「やってのける」の意味は?
「やってのける」には、次のような意味が国語辞典に掲載されています。
[動カ下一]困難なことをやりとげる。「見事に―・ける」「苦もなく―・ける」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「やって‐の・ける【▽遣って▽退ける】」
「やってのける」は「困難なことをやり遂げる、達成する」という意味の表現です。漢字で書く場合は「遣って退ける」ですが、漢字で書くことは普通はありません。
誰かが偉業を達成したときや、歴史に名を残すようなことをした時などに使用される言葉ですね。
「やってのける」の語源は?
次に「やってのける」の語源を確認しておきましょう。「やってのける」の語源はよく分かっていません。ただ、江戸時代ごろから文献で使用されていることが確認できます。
また、昔は「与えてししまう」「くれてやる」という意味もありました。この意味では現代では使われていませんね。ただ、漢字は「遣って退ける」ですので、元々の意味は、現代では使われていない「与えてしまう」「くれてやる」だったのかもしれませんね。
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