
端的に言えば、行きずりの意味は「通りすがり」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
元新聞記者で、ライター歴20年のトラコを呼んです。一緒に「行きずり」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/トラコ
全国紙の記者を7年。その後、雑誌や書籍、Webでフリーの記者などとして活動中。文字の正確さ、使い方に対するこだわりは強い。
「行きずり」の意味は?
「行きずり」には、次のような意味があります。
1.出会ってすれちがうこと。「―にちらりと見る」
2.通りかかったついで。通りすがり。「―の店で買う」
3.ほんのちょっとした関係で終わること。かりそめのこと。「―の恋」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「ゆき‐ずり【行き摩り/行き摺り】
「行きずり」は、ゆきずり、と読みます。
この「行きずり」の主な意味は、その場限り、単に道ですれ違っただけ、通りすがりなど。漢字で「行き摩り」「行き摺り」とも書き、読み方は同じです。
例えば、道を歩いていてたまたま通って見つけたお店などを「行きずりのお店」と言いますし、出会って一夜限りの恋愛なども「行きずりの恋」などと言われます。
「行きずり」の語源は?
次に、「行きずり」の語源を確認しておきましょう。
「行きずり」そのものの語源については、よくわかっていません。
ただ、「行きずり」を漢字で表現した際の「行き摩り」の「摩り」はすり、さすりと読み、意味はさすること。そして、「行き摺り」の「摺り」はすりと読読み、意味はこする、印刷する、たたむなど。
これらの言葉に「行く」を加えると、行動する中でわずかにこする、ちょっと関わるといった意味合いになります。
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