国語言葉の意味

「ひしゃげる」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「ひしゃげる」について解説する。

端的に言えばひしゃげるの意味は「押されてつぶれ、変形する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

さまざまな分野の本に触れ、知識を培ってきた「つゆと」を呼んです。一緒に「ひしゃげる」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/つゆと

子供の頃からの筋金入り読書好きライター。むずかしい言葉や複雑な描写に出会っても、ねばり強く読みこんで理解することをポリシーとする。言葉の意味も、妥協なくていねいに解説していく。

「ひしゃげる」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「ひしゃげる」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「ひしゃげる」の意味は?

「ひしゃげる」には、次のような意味があります。

押されてつぶれる。ぺしゃんこになる。ひしげる。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「ひしゃげる」

「ひしゃげる」とは、押されてつぶれ、変形すること。「ドアがひしゃげてしまっている」とあれば、ドアが重機などによる強い力で押されたかなにかして、変形してしまっているという意味です。ドアをひしゃげさせる力は相当なものですが、たとえばうっかり踏んずけて変形させてしまったメガネのフレームなどにも「ひしゃげちゃった」などと使います。

「ひしゃげる」には兄弟ともいえる言葉がたくさんあるのを知っていますか?「ひしげる」「へしゃげる」「しゃげる」、仙台周辺の地域で使う方言では「ししゃげる」。これらはすべて「押される」「つぶれる」「変形する」といった意味で使う言葉です。

また「ひしゃげる」は「押されてつぶれる」という受け身の動詞ですが、「押してつぶす」という能動の動詞としては「ひしゃぐ」「ひしぐ」「ひさぐ」があります。こちらも兄弟が多いのです。興味深いですね。

「ひしゃげる」の語源は?

次に「ひしゃげる」の語源を確認しておきましょう。「ひしゃげる」の語源は、古語の「拉ぐ(ひしぐ)」です。上で説明したとおり、現代の「ひしぐ」は「押しつぶす」という意味。しかし古語の「ひしぐ」には、「押しつぶす」と「押されてつぶれる」の両方の意味がありました。

古語では、「ひしぐ」を四段活用で使うときは「押しつぶす」、下二段活用で使うときには「押されてつぶれる」の意味になります。たとえば「車に押しひしがれたりけるが(押しつぶされたのが)」と「たちまちにひしげなむとす(押されてつぶれそうになる)」の場合、前者は四段活用、後者は下二段活用なのですよ。

そんなややこしい過去をもつ「ひしゃげる」は、漢字で書くと「拉げる」。そして、上で紹介した兄弟のような言葉たちも「拉げる(ひしげる)」「拉げる(へしゃげる)」と書くのです。現代語となっても別のややこしい面をもつ、ある意味特異な言葉といえます。

\次のページで「「ひしゃげる」の使い方・例文」を解説!/

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