端的に言えば、変わり身の意味は「変化に合わせて自分に有利に切り替える」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
元新聞記者で、ライター歴20年のトラコを呼んです。一緒に「変わり身」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/トラコ
全国紙の記者を7年。その後、雑誌や書籍、Webでフリーの記者などとして活動中。文字の正確さ、使い方に対するこだわりは強い。
「変わり身」の意味は?
「変わり身」には、次のような意味があります。
1.相撲などで、とっさに右や左に体をかわすこと。
2.情勢や事情の変化に合わせて、自分に有利なように言動を切りかえること。「変わり身が早い」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「かわり-み【変(わ)り身】」
「変わり身」(変り身)は、かわりみ、と読みます。意味は2つあり、1つは、相撲などにおいて、体を右や左にかわす動きのことです。
もう1つの意味は、情勢や事情が変化するのに合わせ、自分にとって有利なように主張や言動を変えること。こちらの意味のほうが、よく知られています。
例えば、政治の場などで、立ち回りが上手な人のことを「あそこの人は変わり身が早い」などと使うのが一般的です。
「変わり身」の語源は?
次に、「変わり身」の語源を確認しておきましょう。
変わり身の語源は、意味のところで説明した通り、「相撲」です。相撲の立ち合いにおいて、体の位置をとっさに変えることで、相手の攻撃をかわすのを「変わり身が早い」と言います。
これが転じて、人間の言動をたとえて言うのが「変わり身」です。
また、競馬の世界にも「変わり身」があります。休養明けに一度たたかれた馬が、次走のレースでよい走りをするのを「変わり身があった」といい、休養明けの2戦目は特に期待できることから、スポーツ紙の競馬欄や競馬新聞などで、期待の馬に「変わり身期待」と書き添えられているのは、このことです。
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