「風向き次第」(かざむきしだい)
「風向き」には「風が吹く方向」の他に、「成り行き」「状況」「気分」等の意味があります。「次第」とは「~の状況による」ということ。なので「風向き次第」とは「成り行きや状況、あるいは気分による」ということですね。
「風向き次第では、こちらも考え直さなければならない」は「成り行きによってはこちらも考えを改めなければならない」という状況を表しています。ここでも風は気まぐれという意味合いで用いられていますね。
「風の吹き回し」の対義語は?
続いて対義語です。
「終始一貫」
「終始一貫」とは「最初から最後までぶれずに貫き通すこと」。
「立候補者が終始一貫して訴え続けたことは『最優先で経済の立て直しを』ということだった」「彼は言い訳はしないという姿勢を終始一貫した」という使い方をします。「その時々で一定しない」という意味をもつ「風の吹き回し」の対義語ですね。
「風の吹き回し」の英訳は?
image by iStockphoto
「風の吹き回し」は日常生活に於いて主に「どうした風の吹き回し」という慣用句として用いられます。そこでここでは「どうした風の吹き回し」という慣用句を英語で表現することにしましょう。
英文1. For some reason, he invited me to a movie.
どうした風の吹き回しか、彼は私を映画に招待してくれた。
英文2. He said, “She will come to see me next Sunday. Do you know how rare that is ?“
彼は「彼女が来週の日曜日に私に会いにくる予定だ。どういう風の吹き回しなのか」と言った。
英文1は直訳すると「どういうわけか、彼は私を映画に招待してくれた」。「どうしてこうなったのかはわからないが、彼は私を映画に招待してくれた」という状況を表しています。「For some reason」(どういう訳か)が「どういう風の吹き回しか」という意味になりますね。
英文2「Do you know how rare that is ?”」が「どういう風の吹き回しなのか」という意味。直訳は「それがどれほど珍しいのか知っていますか?」。「こんな珍しいことが起こるのはどうしてなのかわからないが」という状況から「どういう風の吹き回しなのか」という訳になるのです。
「風の吹き回し」を使いこなそう
この記事では「風の吹き回し」の意味・使い方・類語などを説明しました。
「風の吹き回し」は「その時々で一定しない状況」を指し、日常会話では「どうした風の吹き回しか」という慣用句として用いられることがわかりました。類義語は「風向き次第」、対義語は「終始一貫」、英語では「For some reason」等と表現されることもわかりましたね。
「風」という言葉を含む慣用句やことわざは沢山あります。これを機会に調べてみて下さい。